世界の名画 ~美の殿堂への招待~

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ストーリー

モネ・印象派の隠れ家 パリ・マルモッタン美術館

番組名

フランス・パリ 高級住宅街として知られる16区に看板もない美術館があります。 1934年に開館した「マルモッタン美術館」です。19世紀の貴族の狩猟用の館を改装した瀟洒な建物にナポレオン時代の調度品や絵画が飾られています。
しかし一番の魅力・・・世界中から絵画ファンが訪れるこの美術館には19世紀、美術史最大の革命を起こしたといわれる作品があります。フランンスの至宝「印象、日の出」。
印象派の出発点ともなったクロード・モネの傑作です。
やがて美術館には、モネの友人の遺族やモネの息子からモネや印象派の作品が寄贈されます。ルノワール、ピサロ、シスレ、モリゾ。錚々たる作品が集まり、類まれな印象派のコレクションを持つ美術館へと変化していくのです。
この小さな美術館が世界に知れ渡るのは意外な事件が切っ掛けでした。1985年10月27日開館まもない朝10時 美術館に強盗が押し入り「印象、日の出」を含む9点の作品を強奪したのです。被害総額27億円の名画盗難事件。
しかし5年後、あまりに有名な作品だったため買い手がつかず無事に美術館に戻ります。
数奇な運命をたどる名画の歴史を辿るのも、美術館散策の魅力のひとつです。
さらに、地下のフロアにはモネの晩年の傑作 「睡蓮」の連作の数々が展示。花への興味から水の反映へ・・・モネの睡蓮への取り組みの歴史の変遷が一堂に見てとれます。
「モネ美術館」ともいわれる「マルモッタン美術館」。小さな貴族の館で過ごす至福の時間。気に入った作品を心ゆくまでゆっくりと堪能できるのがマルモッタン美術館の魅力のひとつです。