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ストーリー

大自然の国・カナダを行く
1 森に魅せられて

日本の総面積の約27倍もの国土を持ち、世界で2番目に広い国・カナダ。多様な自然に囲まれた大地は、私たちの想像を超える雄大な景色を見せてくれる。
そんなカナダを、世界中で活躍するサバイバルの専門家レイ・ミアーズが訪れ、過酷な大自然とその開拓に挑んだ過去の探検家たちの足跡をたどる6回シリーズ。
第1夜は、広大なカナダの森林地帯から始まる。“北方林”と呼ばれる針葉樹が生い茂る森は、豊かな自然と水に恵まれ、人間や様々な生き物たちに暮らしの場を提供している。1年のうち半年以上が雪と氷に覆われてしまう厳しい環境。そんな中で、人々や動物はどうやって生きてきたのだろうか? レイは、北方林で今も暮らす先住民族の生活を体験し、当時の探検家たちが用いたであろうサバイバル技術、そして古くからこの地に伝わる伝統工芸や産業を紹介する。

世界で活躍するサバイバルの専門家レイ・ミアーズが最初に訪れるのは、カナダの北方林。北方林とは、針葉樹が生い茂る森のことで、北米から北ヨーロッパにかけ、ほぼ地球を一周するように広がっている。総面積ではアマゾンのジャングルをしのぐ、壮大な緑のベルトだ。カナダは国土の約3分の1がこの森林地帯に覆われている。
カナダ北方林のほぼ中央に位置するプリンス・アルバート国立公園は、現在では多くの自然愛好家が訪れる。しかし、この地はイギリス人が地元の先住民族と開拓を進めるまで、ほぼ手つかずのまま残されていた。レイは先住民族の生活に触れ、木を使った工芸品や、切り傷やヤケドの治療に使われる樹液など、彼らが培ってきた生活の知恵を紹介する。
さらに、北方林は季節によって天候や表情を変える。冬になると気温はマイナス40度にも下がり、川は凍り、森は雪で覆われる。レイは雪の中でのキャンプ作りのコツや、まきで火を起こし、快適に過ごす方法などサバイバル技術を実践する。
現在、石油産業の発展で北方林の生態系は脅かされている。しかし、この森の豊かできれいな水を利用した“ワイルドライス”の生産など、自然とうまく共存する産業もある。この美しい自然を守るために、我々ができることは何だろうか?