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ストーリー

サハラの旅~100日間の砂漠紀行 1 砂漠への入り口

イギリスの人気コメディー番組「モンティ・パイソン」のメンバーの1人、マイケル・ペイリンがサハラ一周を目指す4回シリーズ。世界を旅するBBCの番組に数多く出演しているペイリンが今回挑戦したのは、イベリア半島先端にある英国領ジブラルタルから海を渡ってすぐ、アフリカのサハラ砂漠。 砂漠に向けて南下していく第一回目では、モロッコ各都市の豊かな特色と雰囲気を味わったあと、砂漠で暮らす人々の生活を垣間見ることができる。モロッコの豊かな文化が色彩豊かな映像を通して楽しめる。モロッコのフェズでは中世のような旧市街の街並みを歩き、巨大な絵の具箱のような革の染色場を見学、モロッコの原住民ベルベル人の村も訪ねる。また、砂漠でキャンプ生活を続ける難民たちの暮らしも興味深い。西サハラ民族解放戦線、"ポリサリオ"とよばれる機関が彼らの暮らしを仕切っているため、難民キャンプといっても非常に秩序だった生活が営まれていることが分かる。さらに、砂漠に埋もれ行く町シンゲッティでの、神秘的な砂丘の眺めも圧巻。モロッコから砂漠へと移動するにつれて変わる景色や、そこで暮らす人々の様子が、人気コメディー番組「モンティ・パイソン」で鍛えたマイケル・ペイリンの軽快な魅力と共に楽しめる。

第一回である今夜は、ジブラルタルからモロッコへ渡り、西サハラを通ってモーリタニアまでを旅する。海を渡ってまず訪れるのが、モロッコのタンジール。ここから砂漠を目指して南下するペイリンの旅が始まる。サハラ砂漠の入り口にたどり着く途中、北アフリカ最古の都市・フェズやモロッコ最大のエネルギッシュな都市・マラケシュで寄り道。ヨーロッパでは味わえない雰囲気を満喫する。 その後、険しい山脈を越えていよいよモロッコの最南端に到着し、サハラ砂漠へと乗り出していく。最初の訪問地はティンドゥーフ。"西サハラ"の独立を目指して戦っている難民たちのキャンプ地である。モロッコ南部に位置する"西サハラ"はかつてスペイン領であったが、1975年のスペイン撤退後モロッコが侵入している。西サハラの住民はモロッコの支配を逃れて国外で難民生活を送っているのだ。ペイリンは、難民キャンプのひとつ、スマラで難民たちの生活を垣間見る。
スマラを出ると、モーリタニアへの国境越え。かつて産業の街として栄えたズエラートから鉄鉱石を積んで走る汽車に乗り込む。海岸まで続く砂漠を汽車で旅するペイリンは、景観の美しさで有名なシンゲッティという小さな町で途中下車。世界遺産にも登録されている美しい砂漠の町で楽しいひとときを過ごす。砂漠化が進むにつれてこの町が年々砂の中に埋もれつつあることを知ったペイリンは、シンゲッティの運命に思いを馳せながら再び汽車へ乗り込むのである。こうして、マイケル・ペイリンのサハラ一周の旅は次なる目的地・セネガルへ続いていく。