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ストーリー

フランスの大自然 動物たちの物語
後編 アルプスからパリ郊外の森へ

アルプスの険しい山々やパリ近郊の森など、大自然がフランスは知られざる野生動物の宝庫だ。後編では、美しくも厳しい環境に立ち向かいながら、懸命に生き延びる野生動物たちに密着する。
フランス南部に横たわるピレネー山脈の雪深い山々に春が訪れる。冬眠から目覚めた若いヒグマは食べ物探しに必死だ。鋭い嗅覚で10キロ先にある動物の肉を嗅ぎ付ける。そのごちそうを目指す旅に出かけるが、空腹に耐えきれず、途中でミミズや木の実まで食べ始める。果たしておなかを満たす食糧は手に入るのか。
そして、フランス南東部、アルプスの秘境ともいわれるエクラン国立公園に暮らす、空の王者・イヌワシ。狙うのは、草原に暮らすリス科のマーモットだ。狩りの様子を間近でとらえることができた。アルプスの南に位置する森では、生まれたばかりのオオカミの赤ちゃんが、あどけない姿で巣穴からはい出し、見るもの聞くものすべてに興味津々だ。森の王者として生きていく、その第一歩を踏み出した瞬間だった。
さらに、北からやってきた渡り鳥の家族に密着する。子どもたちの初めての旅には試練が待ち受けていた。途中、幼い1羽が群れからはぐれてしまったのだ。母親は子どもを見つけ出すことができるのか。家族で支え合いながら困難に立ち向かう群れを、空から見た美しい景色とともに捉える。
首都パリに近いフォンテーヌブローの森にも豊かな自然が広がり、そこにも野生動物が生息している。7歳になるまで片時も離れることなく育った2頭のオスジカ。仲のよかった彼らは、やがてメスを巡って命がけの闘いを繰り広げることになる。そして迎えた決別の時。2頭はいったいどのような行動をとるのだろうか。
フランスの大自然に生きる、多種多様な動物たちの姿を追う。