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大自然の宝庫 北極圏を行く グリーンランド・動物たちと暮らす
冒険家のブルース・パリーが、厳しい寒さの中で暮らす人々や動物たちとのさまざまな出会いを通して、北極圏の今を伝える5回シリーズ。
第4回はグリーンランド。温暖化や動物保護運動により、年々狩りがしづらくなるイヌイットの現状と、温暖化の影響で氷が解けたことによって石油や宝石が採れ、国の経済が良くなっている現状を知る。また、現代文化と伝統文化を調和させ、それらを子供たちの世代へ受け継ごうとする人にも出会い、動物たちと暮らしてきた人々の思いを聞く。
冒険家ブルース・パリーが足を運んだのは、急速に地球温暖化が進む北極圏のグリーンランド。昔ながらの伝統的な狩りをして暮らすイヌイットの人々と、それとは反対に現代的な豊かさを求める人々とに出会う。
まずはグリーンランド北西部のカーナークへ、イヌイットを訪ねた。彼らは氷床の厚さが3kmにもなる氷の上で狩りをしている。氷に穴を開けて魚を釣り、何日間も続く狩りのための食料を確保。次の日から、昼は人懐こいグリーンランド犬の犬ぞりで、太陽が沈まない氷の世界を何百kmも進み、夜はカレイの一種であるオヒョウのカレーと、クジラの仲間であるイッカクの生のヒレを食べる。
しかし、地球温暖化が進んだ今、予想よりもずっと早く解け出した氷のせいでセイウチ狩りができなくなり、アザラシ狩りをしている。ブルースは7日間に及ぶ狩りの旅の中で、ハンターたちが地球温暖化だけではなく、動物保護を訴えて伝統的な狩りにも反対する人々に悩まされていることを知って、驚きを隠せない。
ハンターたちと別れたブルースは、地球温暖化によって氷が解け、石油や宝石用の原石が採れるようになったグリーンランド南部へ向かう。そこで、資源を採掘するお金を出す外国人事業家たちと、狩りよりも安定した収入を求めて採掘現場で働くイヌイットの姿を目にするが、驚くべき速さで伝統が失われ、変化についていけなくなった人々や、自殺者が増えている事実にも直面する。
最後に、山のふもとにあるウーマナークという現代的な町を訪れたブルースは、オーレ・ヨルゲンという興味深い男性に出会う。彼は、急激に変化する社会で親と暮らせなくなった子供たちに、昔ながらの狩りの手法を見せてやることで、現代的な生活をしながらも自然と調和する方法を次の世代に受け継ごうとしていた。予想以上のグリーンランドの変化に戸惑いながらも、ブルースは人々の未来が明るいことを願うのだった。