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ストーリー

アフリカ・知られざるゾウの秘密

中央アフリカの熱帯雨林に生息するマルミミゾウ。マルミミゾウは、一般的に知られるアフリカゾウよりも小型だ。森の奥深くに暮らしており、その実態はほとんど明かされていない。そんなゾウたちが森から姿を現す場所がある――ミネラル豊富な土を含むひらけた土地だ。この地で20年以上もゾウの観察を続けてきたアンドレア・タカーロは、4000頭以上のゾウを見分けられ、家族関係までも把握。一部ではあるが言葉も理解している。自身の研究のかたわら、ガボンで行われているゾウの言葉の研究にも協力を惜しまない。
しかし近年、森林破壊や象牙を目的とした密猟がはびこり、マルミミゾウは絶滅の危機にさらされている。果たしてアンドレアの長年の研究は、ゾウたちのピンチを救うカギとなるのだろうか…。

アンドレア・タカーロと共に絶滅の危機にさらされた密林のゾウを追う。中央アフリカの熱帯雨林に生息するアフリカゾウよりも小型のマルミミゾウ。森の奥深くに暮らす彼らの実態はほとんど明かされていない。アンドレアは20年以上も現地に暮らし、このゾウの観察を続けている。観察場所はコンゴ盆地の森の中にあるぽっかりとひらけた土地。ミネラルが豊富な土を求め、ゾウたちが集まる場所だ。アンドレアはここで4000頭以上のゾウを見分け、家族関係や言語能力を調べてきた。
アンドレアによれば、ゾウたちは広大な森の中で互いに連絡を取り合っている。そしてひらけた地で家族と落ち合ったり、交尾の相手を探したりする。また、子ゾウはそこで仲間と触れ合い、社会性を身につけてゆくという。
一方、ガボンでもゾウの言語研究が始まっていた。協力を依頼されたアンドレアは現地へ向かい、録音されたゾウの鳴き声を分析する。しかし、ガボンから戻ったアンドレアを残酷な現実が待ち受けていた。留守中に、観察地に集まるゾウが密猟にあったのだ。近年の森林破壊と密猟の多発により、マルミミゾウの数は半分近くに落ち込んだという。
人間がゾウの言葉を理解できれば問題解決のきっかけがつかめるのだろうか。アンドレアの研究は、このピンチを救うカギとなるかもしれない。