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カワウソたちの物語~イギリスの田園を訪ねて~
© Charlie Hamilton James 2005
1920年代に書かれ、今も広く愛されている動物小説「かわうそタルカ」の舞台、ノースデボン州の川で、カワウソの生態を追った。用心深いため、撮影が難しいカワウソだが、この作品では、カワウソの親子の撮影に成功。川で狩りをする様子や、巣穴で遊ぶカワウソたちなど、滅多に見られない貴重な映像で、彼らの魅力を余すところなく伝える。「かわうそタルカ」の朗読を随所に挟み、美しい四季の移り変わりとカワウソの生活を紹介する。
ここは、ノースデボン州を流れるトリッジ川。1927年に出版され、今も世界中に愛されている、ヘンリー・ウィリアムスンの動物小説「かわうそタルカ」の舞台となった場所である。カワウソは非常に用心深い動物で、撮影は難しいと言われる。何日も粘った撮影チームは、やっと雄のカワウソの撮影に成功する。その後、小柄な雌のカワウソの撮影にも成功。暗視カメラなどを使用して、2匹が仲むつまじくする様子をとらえることもできた。春、雌カワウソが3匹の子供を連れている姿が見られるようになった。その中の雄の子供を、"タルカ"と名付け、成長を追った。最初は水に慣れなかった子カワウソたちも徐々に泳ぎがうまくなり、自分で魚を捕らえられるようになる。また、彼らの巣穴にカメラを設置することにも成功。巣穴で眠る、貴重な映像を撮影することもできた。夏になると、カワウソの親子の姿は川から消える。数ヵ月間、姿を見せなかった親子は、秋にまた現れた。成長し、狩りにも慣れた子供たちが独り立ちする時が来ていた。大雨で増水した川で、懸命に泳ぐカワウソたち。その中で、タルカだけは、泳ぎを楽しんでいた。彼は家族を離れ、ついに独り立ちする。