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ストーリー

世界最大の魚・ジンベエザメの謎

ジンベエザメは世界最大の海生魚だが、その生態はほとんど知られていない。海洋生物学者マーク・ミーカンは、謎に包まれた実態に迫るべく、1年間に渡ってジンベエザメを追い続ける。
ジンベエザメは季節的な食料を求めて、西オーストラリアからインド洋のはるか彼方のアフリカまで移動するのか?人工衛星による追跡調査やDNA鑑定、コンピューターを利用した個体特定作業など、最先端科学が導き出す答えとは?番組では見事な水中映像を織り交ぜながら、温和な巨体の謎を解き明かしていく。

1年の大半を、ゆっくり泳いで移動しているジンベエザメは、サンゴの卵を食べるため、年に1度、オーストラリアのニンガルーリーフに集まる。そして6週間後には姿を消す。彼らは一体どこに向かったのだろうか? オーストラリア人のマーク・ミーカン博士はその答えを解明するため、ニンガルーのジンベエザメ6頭に標識をつけ、人工衛星で行く先を追う。しかし、答えを得る前に標識は外れてしまう。一方、ジンベエザメに取り付けたカメラの回収は成功。海底での奇妙な行動が映し出される。
インド洋でジンベエザメが定期的に現れるのは、ニンガルーのほかに近隣のクリスマス島やアフリカ東部のセーシェル諸島などである。同じ個体が移動して現れているのだろうか? DNA検査の結果からは、近親交配でできた集団である可能性が高い。博士は、セーシェル諸島に飛ぶ。そして、海洋生物学者のデービッド・ローワットが作り上げたデータベースを使って、ニンガルーとセーシェルのジンベエザメを照合するが、一致は見られない。このことから、オーストラリアからセーシェルまでジンベエザメが移動することはないと結論づけられた。
いったいジンベエザメはどのような海洋ルートをたどって移動しているのだろうか? マークはさらにある仮説に基づき、オーストラリア、クリスマス島での調査を続けるのだった。