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ストーリー

未知なるナイルの旅
第2回 大洪水の謎

増水した青ナイルが強大な流れとなって、水しぶきを上げながら下流へと押し寄せるさまは必見。エチオピア高原に切り立つ1000メートルの峡谷に、白ナイルが作り出した世界最大級の湿原サッド。そのスケールの大きさに、自然への驚異を抱くことであろう。泥から這い出し、器用に体をくねらせながら進む肺のある魚、不毛の地でたくましく生きるゲラダヒヒなど、珍しい生き物も紹介。古代エジプトの時代から、ナイルの水位の変化に合わせた生活を続けてきたディンカ族の暮らしは、古代の生活をうかがい知る映像として大変貴重である。

灼熱のサハラ砂漠に、人類初の文明となる古代エジプトを誕生させたナイル川。ナイルは毎年大洪水を起こし、豊富な水と肥沃な土をもたらした。古代エジプト人の生活は、ナイルの奇跡なくして語れない。ナイルがなければ、エジプト文明も存在しなかったことだろう。しかし、恵みの水がどこからもたらされるのかを知らぬまま、彼らの栄華は過ぎ去ってしまった。ナイルを氾濫させるほどの大量の水はどこからくるのか? 第2部では、ナイルを上流に遡り、大洪水の謎を解き明かしていく。
7000キロを誇るナイル川は、水源から地中海に至るまで、決して一本で流れているわけではない。いくつもの支流を吸収しながら、巨大な本流を形成していく。その二大支流が青ナイルと白ナイルだ。大洪水の謎の答えはどちらにあるのか? アラブの詩人が"至上最長のくちづけ"と呼んだ、二大支流の合流地点であるハルツームを基点に、白ナイルと青ナイルの上流を探る。