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溶けていく氷河
~地球温暖化をめぐる~
地球温暖化の問題はメディアで毎日のように報じられ、洪水や、干ばつまであらゆることの原因とされている。私たちは地球規模の大災害にまっすぐ突き進んでいるという不吉な予言もある。10年以上に渡って、地球温暖化の調査の手伝いをしてきたポール・ローズが、この問題を取り上げる。
これを危機的状況と考えない政府もいる。多くの発展途上国は、豊かな国が自分たちの発展を止めようとする企みであると考えている。過去150年間で、氷河期以降、類を見ない急激な気温の上昇が起きていると科学者は語っている。一方、4000年前は今よりも暖かかったのだから、今を地球温暖化の時代と呼ぶ科学がおかしいと言う人もいる。
番組では、様々な議論を検証しながら、この重要な問題に迫っていく。 ポール・ローズは、長年に渡って、地球温暖化の調査活動の基地の設営、機材運送、食料の調達など、あらゆる作業を行ってきた。地球温暖化がますます大きな問題として取り上げられている今、ポールは自らの足でその現状を調べる旅に出た。
最初に訪れたグリーンランドでは、温暖化によって氷の張る場所が減少し、氷河も大きく後退しているのを目の当たりにする。しかし、ポールは、地球温暖化は歴史の中の気温の一時的な上昇ではないかと考え、歴史を調べる。
イギリスのダートムアでは、発見された住居跡から青銅器時代は気温が高かったことが分かる。ロンドン博物館では、18世紀から19世紀にテムズ川が凍るほどの小氷期と呼ばれる時期があったことを知る。
現在の温暖化も自然の営み、あるいは火山の爆発や太陽の変化ではないかとポールは考えるが、専門家の意見を聞くうちに、温室効果ガスという要素以外に原因が見つからないことを知る。実際の影響を調べるために、ポールは南極基地で仕事をしていたときの友人を訪ね、氷河の急激な減少によって南極の地図が描き換えられた事実を知る。
今後、地球の気温はどれくらい上昇するのか?地球の気候はどのように変化するのか?地球の未来図はいかに? ポールの案内のもと、地球の現状と未来を見つめていく。