BBC地球伝説

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ストーリー

古代からのメッセージ:最初のアメリカ人を探せ!

ブラジル北東部に位置するセラ・ダ・カピバラにある洞窟の壁には、太古の人々の暮らしを表した絵が描かれている。この絵はモンゴロイドのアメリカ先住民が新大陸に到達した以前のものだと判明。そして洞窟内部の発掘により、アメリカ先住民の到着以前にもアメリカ大陸に人が暮らしていたことが分かった。番組では最初のアメリカ人の謎に迫り、様々な角度から解明していく。アメリカ先住民が新大陸に到着した経緯や当時の地球の様子、そしてそれよりさらに前、アボリジニーの特徴を持った人々がどうやってアメリカ大陸にたどりついたか、そしてなぜ彼らが大陸から一掃されてしまったかが語られる。学者のコメントや資料映像も交え、最初のアメリカ人の姿が浮き彫りにされる。

ブラジル北東部に位置するセラ・ダ・カピバラ。切り立った断崖と谷間の広がるこの土地に、先史時代から存在する洞窟がある。洞窟の壁は、太古の人々の暮らしを描いた様々な絵で埋め尽くされている。しかし、何を意味しているのか不明な絵も多く、描いた人々が誰なのかも謎のままだった。この絵は、アメリカ先住民(アメリカ・インディアン)の祖先がアメリカ大陸にやって来たおよそ1万2千年前より、ずっと古い時代に描かれていた。その後、洞窟内部の発掘で4~5万年前の地層から人が暮らしていた痕跡が発見された。この発見で、アメリカ先住民の到着以前にもアメリカ大陸に人が暮らしていたという事実が明らかになった。この最初のアメリカ人は一体どんな人々で、どこからやってきたのだろう。この疑問に、ブラジルの洞窟で発掘された人骨が答えを出した。9千年から1万2千年前の地層から出土したもので、これまでアメリカで発見された人骨の中で、最古のものだった。中でも最も古い、若い女性の頭蓋骨の特徴を調べると、意外な事実が判明する。この頭蓋骨はアメリカ先住民が属する人種、モンゴロイドのものではなく、ニグロイドに似たものだった。しかも、オーストラリア先住民、アボリジニーの頭蓋骨と極めて近い特徴を持っていた。つまり、アメリカ大陸に初めてやってきた人類は、アボリジニーの祖先たちだったことになる。しかし、広大な太平洋を隔てたオーストラリアから、彼らはどうやってアメリカ大陸に到達したのだろう。そして、彼らの子孫が現在のアメリカ大陸に暮らしていないのはなぜだろう。どこかでひっそり生き残っているのだろうか…。