ありがとう
放送内容
「佐伯チズ ~おじいちゃんが教えてくれたこと~」
美・生活アドバイザー、佐伯チズ71歳。経験に裏打ちされた独自のフェイシャルマッサージが評判を呼び、佐伯の施術を一時は2000人もの女性たちが予約待ちをしていたことも。これまで20万人を超える女性の肌に触れてきた佐伯のゴッドハンドには、“女性を美しくしたい”という思いが叶えた、たゆまぬ努力の歴史が刻まれている。
彼女の手は「マムシの手」と呼ばれ、指の第一関節だけが曲がる。これにより顔に触れたときにツボを程よく刺激できるのだという。
生まれつきではないこの手を佐伯は日々の訓練で勝ち得た。
今回、佐伯が「ありがとう」を伝えたいのは、手の大切さを教えてくれた祖父・大塚喜三郎さん。幼い頃、家庭の事情から母の実家である滋賀県甲賀に弟と共に預けられた。母の実家とはいえ肩身の狭い居候生活。しかし、祖父母は愛情を注ぎ育ててくれた。特に佐伯はおじいちゃんっ子で祖父の後をついて歩き、農作業を手伝った。その中で教わったのが「手の大切さ」。祖父は手が器用で、藁や竹で色んな道具を作っていた。そして必ず寝る前に手へのお礼を欠かさない人だった。「今日も仕事をさせてもろて、ありがとう。おおきに。家族が今日のご飯を食べられたのは、手のお陰です」。“手は色々なものを生む”その力を佐伯さんは、幼い頃から目の当たりにしてきた。故郷に暮らす弟・周作さんと久しぶりに姉弟が暮らした大塚家を訪ねる。今年は祖父の50回忌にあたる年。佐伯は甘いものが大好きだった祖父のため、地元のお菓子「いばらもち」を従兄のお嫁さん、美智子さんと手作りし墓前に備える。さらに大塚家では佐伯を驚かせる祖父の形見がみつかった。倉庫の奥から祖父が藁で編んだ60年以上前の農作業用の籠が見つかったのだ。手の力で人生を切り開いてきた佐伯が祖父へ感謝の里帰り。