世界の文学がわかる!あらすじ名作劇場

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“歌を忘れたカナリヤは…”
日本の童謡 鈴木三重吉と「赤い鳥」運動

“童謡”が生まれて約100年。童謡は、実は「文学」から派生したものだということ、ご存知ですか?政治的な意味合いも強かった唱歌や説話に異を唱え、こどものための純粋な文学を作ろうとしたのが、広島出身の文学者・鈴木三重吉でした。児童文化運動の父・鈴木三重吉の足跡をたどりながら、童謡の成り立ちをひもときます!
鈴木三重吉が発刊した児童雑誌「赤い鳥」は当時の人々に受け入れられ、児童文学運動の一大ムーブメントとなりました。その創刊号に寄稿したのは、芥川龍之介、有島武郎、泉鏡花、北原白秋、高浜虚子、徳田秋声…著名な文豪たち!これまで番組で取り上げた作品にも、芥川龍之介「蜘蛛の糸」、新美南吉「ごんぎつね」など、「赤い鳥」に掲載されたものが多くあります。
日本で初めて、曲のついた童謡として発表されたのは、「歌を忘れたカナリヤは…」で始まる「かなりや」。「赤い鳥」に発表された西條八十の詩に、成田為三が曲をつけたものです。大きな反響を呼んだ「かなりや」以降、「赤い鳥」には毎号童謡が掲載されました。その「かなりや」ほか、「あめふり」「この道」など、現代でも歌い継がれる童謡を平泉成の朗読でお届けします。