世界の文学がわかる!あらすじ名作劇場

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日本のアンデルセン 小川未明 朗読「赤い蝋燭と人魚」ほか

今夜は“日本のアンデルセン”とも呼ばれた作家・小川未明の作品を、番組ストーリーテラー 、平泉成が朗読します。人間の心の奥底にある自己中心的な概念と、異形の者の怨念とが描かれた名作童話「赤い蝋燭と人魚」ほか、じっくりとお楽しみください。

「赤い蝋燭と人魚」
冷たい北の海で暮らす人魚の母親は、明るく楽しいと聞く「人間の街」でわが子を育てたいと考え、海辺の神社に赤ん坊を産み落とす。人魚の赤ん坊はろうそく屋の老夫婦に拾われ美しい娘に成長する。娘が絵付けしたろうそくは、その美しさで評判になり店は繁盛。さらに、娘のろうそくを灯して漁に出れば、時化の海からも無事に帰ってこられることがわかり、ますます人気になる。その評判を聞いた行商人が娘を売ってほしい、と老夫婦に話を持ちかけてくる。はじめは断っていた老夫婦だが、大金に目がくらみ、嫌がる娘を無視して行商人に渡してしまう。老夫婦のもとに“深紅に染めたろうそく”を残して、娘は売られていき…。