百年名家~築100年の家を訪ねる旅~
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国宝・姫路城下の町巡り ~町家再生の熱き思いに触れる旅~
兵庫県・姫路からお届けする第2弾。世界遺産として知られる姫路城下の町家を訪ねます。今回二人が訪れた野里地区は、羽柴(豊臣)秀吉、そして池田輝政によって城下町として整備されて以来、商業の町、職人の町として発展してきた由緒ある歴史町。戦災を免れた古い町並みには、今も多くの町家が建ち並び、歴史的資源が色濃く残されています。中でも採光、換気を取り入れるための虫籠窓(むしこまど)は、家ごとによって形や大きさに個性が感じられ、野里の町家の風情をより濃いものにしています。まず最初に向かったのは、そんな野里の町でも一、二を争う豪商の造った大型町家。間口からは想像もつかない、奥へ奥へと続く町家特有の造りは驚きの連続です。こんな風情に溢れる野里の町も、多額の維持管理費や補修に携わる職人の高齢化などにより、歴史的な町家の取り壊しが増えています。そんな中、"匠の技"を学ぶ若き学生たちが、江戸時代の町家修復へと立ち上がりました。職人の指導を直接受けながら、伝統技術の継承と町家再生の一石二鳥のこの取り組み。そこにはかつての活気ある町の姿を取り戻そうとする人々の思いがありました。町家再生に取り組む、野里の町を紹介します。