特等展望!ヨーロッパ鉄道紀行

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放送内容

フランス:トゥールーズからピレネーへ

今回は、フランス南西部の中心都市トゥールーズから、ピレネー山脈を目指してスペイン国境の町ラトゥール・ドゥ・カロルへと向かいます。
ガロンヌ川に沿って築かれた、ミディ・ピレネー地方の中心地トゥールーズ。レンガの色合いから「バラ色の街」とも呼ばれる、フランス南西部を代表する観光地です。ジャコバン修道院、サン・セルナン大聖堂など、歴史的な建造物も数多く残されています。まずは、ここトゥールーズの街を散歩して、出発地点の中央駅へと向かいましょう。
トゥールーズを発ち、しばらくすると、山岳地帯への玄関口に位置するフォアの街を通過します。この街は、中世ヨーロッパに広まったキリスト教の異端・カタリ派の拠点となった場所です。10世紀、富と権力を謳歌していたローマ教会に対抗したカタリ派は、異端派として弾圧され、ここフォアの町を要塞として抵抗を続けました。しかし、まもなくこの地も陥落、遺された廃墟が、その強い信仰心を今に伝えています。
さらに進むと、フランス有数の温泉地帯へと至ります。古代ローマ時代から、人びとの憩いの地として発展してきました。この一帯を抜けると、いよいよ傾斜が厳しくなっていきます。数十年をかけて敷設されたトンネルをいくつも抜けながら、少しずつ進んでいくと、ようやく旅の終着地、ラトゥール・ドゥ・カロルへと到着。ピレネー山脈の雄大な景色を眺めながら、今回の旅を終えることにしましょう。