辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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十文字の耐力壁が飛び出した お寺の裏山の家

今回訪ねたのは都心や京浜地区のベットタウンとして発達してきた東京都町田市。今では人口40万人を超える商業都市ですが、丘陵地帯には今なお里山が残っています。市民による保全 活動によって守られて来た里山の隣には、公園も整備され、美しい花々や動植物を眺められる散策コースとして人気を集めています。
そんな町田市にご家族でお住まいのSさん。ご主人のご実家であるお寺に隣接する築42年の中古の一戸建てを購入しリモデル。今回は予算的な条件からリモデル部分を1階に絞りました。細かく仕切られた既存の壁を大幅に撤去して、「子どもたちがワクワクするような家にしたい。」という思いを叶えるため、新しくプランを練り上げました。
家に人が集まることが多いというSさん。リビングダイニングは出来るだけ広いスペースを取りたいと考えていました。しかし、部屋を広くするために壁を取り除くと構造を支える壁の長さが足りなくなるという問題に直面。そこで、1階を建物の内部から外部まで、敷地を横断するように二つの大きな壁で、構造を支えるのに必要な長さを確保しました。それによって生まれた4つのエリアは壁の色を塗り分けてゾーニングしています。また、キッチンとリビングダイニングの境界には大きな作業台を設置。空間をゆるやかに繋げることによって、キッチンで作業しながらでも子どもたちの様子が見えるようになっています。
今のご家族のライフスタイルにぴったり合った家を手に入れた今回のリモデルでしたが、子どもの成長に合わせて用途を変更できるよう、拡張性を持たせた設計となっています。今後はリビングダイニングと繋がるデッキを設けて、外で過ごす時間ももっと楽しんでいきたいとお考えのようです。

設計担当:ナフ・アーキテクト&デザイン
http://www.naf-aad.com/

 
 
 
 

【平面図】

■1階

Before

After

Before After