辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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三軒の家を一つにまとめた四世代が暮らす家

今回訪ねたのは、千葉県柏市。人口40万の都市である柏市は江戸時代に水戸街道が整備されて以降、現在でも首都圏を結ぶ交通の要所となっています。また近年、公共・民間・大学が連携して開発を進める柏の葉エリアは、自然との共生と豊かな地域コミュニティの構築を目指す次世代のモデル都市としても脚光を帯びています。
今回は、そんな柏市に母、夫婦、娘夫婦、双子の孫の3世帯7人で暮らすEさんのお宅を訪ねました。新潟県で小学校の教師をしていたEさんご夫妻。2人の子どもたちは独立し、東京で暮らしていました。家族は一緒に暮らした方がいいと考えていたご夫妻は、県内の山奥で畑仕事をしていた年老いた母親のことも気になっていた為、自分たちの退職を機に母と娘夫婦に同居を提案。長女のご主人は、奥様の実家がある新潟に遊びに行った際、親戚が多く集まる大家族の雰囲気に居心地の良さを感じていました。また長女は、出産後も仕事を続けたかったので、両親の助けが必要と考え、その提案を受けることに。そこで、Eさんの奥様のお母様が一人暮らしをしていた柏市で新たに家を求めました。奥様のお母様も高齢の一人暮らしで心配だった為、柏で家を探すことは奥様にとっても、安心できるリモデルになりました。
ライフスタイルの違いがあるなか、1Fは家族全員が快適に過ごせる環境をつくることがテーマでした。リビングとダイニングは、以前2部屋の和室に仕切られていましたが、押し入れ部分を取り除くことで、一つの広い空間になりました。北側の暗くて奥まった部屋にあったキッチンは、みんなが集まるリビングで料理をしたいという奥さまの希望で、以前、廊下があったスペースにキッチンカウンターを設けて見事にリモデルしました。対面式にすることで孫の様子が見られ、会話をしながら料理が出来るようになりました。また、合板の上に薄いカーペットが敷かれ、和室との間に段差もあった縁側は段差を失くしてバリアフリーに。子育てと高齢者の安全を両立したリモデルで、ばらばらに暮らしていた3家族が、ひとつの屋根の下で、それぞれのライフスタイルを楽しみながら暮らすことができるリモデルでした。

設計担当:エトラデザイン
http://www.etladesign.jp/

 
 
 
 

【平面図】

■1階

Before

After

Before After

■2階

Before

After

Before After