辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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番組をみてグリーンリモデルを決断した広島の家

国際平和都市、広島。厳島神社と原爆ドームという2つの世界遺産を抱え、世界中からの注目がますます高まっているこの街には、年間1,000万人を越える観光客が訪れています。
今回訪ねたのは、そんな広島の市街地にほど近い、Fさんご夫妻のお宅です。奥様が独身時代に暮らしていたこのマンションで暮らすことにしたお二人は、築30年を越えた水まわりの老朽化が気になっていました。そこで以前からこの番組のファンだったお二人は、省エネや健康的な環境づくりを提案してくれる「グリーンリモデル診断」を受けることにしたのです。今回、Fさんが受けたのは、気になる部分だけを診断してくれる「ゾーン別提案」。当初は浴室とトイレだけをリモデルするつもりでゾーン別提案を受けたFさんでしたが、わかりやすい診断結果や、リモデルすることで減らせる水道光熱費、CO2発生量の具体的な説明を受け、次第に家全体のリモデルに関心がわいてきたそうです。これまで番組で紹介してきたリモデルの中に、自分たちでも実践したかったアイデアがあったというFさんご夫妻。それらのアイデアと、ご自身が暖めてきたリモデルのプランをかたちにすべく、地球にも人にも優しく、快適に楽しく暮らせる家へとリモデルすることにしたのです。
以前は3LDKの間取りで、風通しが悪く、家全体に光が届きにくかったF邸。そこでLDKと2つの和室を仕切っていた壁を取り払い、燦々と陽光が降り注ぐ、広く明るいLDKに変えました。インテリアや観葉植物にお二人のセンスが際立つリビングダイニング。それを見通すキッチンは、「ゾーン別提案」を受けてリモデルしたものです。シャワーの幅を広くして、ほうきで掃くように洗い流せる「水ほうき水栓」や、滑り台のように水やごみが流れ落ちる「すべり台シンク」を採用し、節水性も機能性も高まりました。
北向きで寒かった寝室は、サッシ交換ができませんでした。そこで既存のサッシの内側から新たにサッシを取り付けることで二重窓にする「プラマードU」を採用。二重窓の間に空気層を作ることで、断熱環境が飛躍的に向上しました。寝室の壁は、番組を見て自分たちでもやってみたかったという漆喰塗りに挑戦。慣れない手つきで塗ったまだらな模様が、部屋に温かみを添えています。また、クローゼットの目隠しになっているロールカーテンは、コシノヒロコさんのお宅を参考にしました。
「ゾーン別提案」を受けた水まわりは、断熱材で包まれた浴槽や節水型のトイレを取り入れ、CO2や光熱費の削減を実現させています。
リモデルしてから、ワインセラーを買ったというFさんご夫妻。二人でグラスを傾ける時間が、何よりも幸せなんだそうです。グリーンリモデルで、お互いにも環境にも、より一層優しくなれたようですね。

設計担当:ハートフルハウス
http://www.heartful-house.jp/

 
 
 
 

【平面図】

■1階

Before

After

Before After