辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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都心の古ビルを蘇らせた豪華な家

今回辰巳琢郎が訪ねたのは、高級住宅地として知られる港区の白金。地下鉄開通に伴い大規模な再開発が進む中、昔ながらの町工場や下町風情を残す商店街が今なお残っています。今回はかつて町工場だった築24年の古いビルを、洗練されたモダンな住まいに再生した家です。
施主はイギリス人のDさん。オーストラリア人の奥様とお子さんの3人家族です。来日して4年。これまでマンションに住んでいましたが、日本で自分達の家を持ちたいと工場を購入しリモデルしました。
D邸は地上3階建て。かつて1階は工場で、2階3階は住まいになっていました。工場はコンクリートの壁が剥き出しになっただけの作業場でしたが、今回のリ モデルで壁は日本に古くからある漆喰に塗り直し、床一面にカーペットを敷き詰めて、トレーニング室も兼ねたゲストルーム、サニタリールームと家事室に生ま れ変わりました。またかつての階段部分にシューズクロークを設け、新たに2階への階段を設置することによって3階まで上り下りできるひと続きの空間が出来 上がりました。2階はかつてバルコニーだった部分まで部屋を拡張し、二部屋だった壁を取り払い、広いリビングダイニングにしました。キッチンも作業スペー スが通常の2倍もある余裕の広さで奥様にはとても使い易いと好評です。
そしてD邸の特色は、3階にあるパーティーエリアです。かつては、ベランダと和室が二部屋並んでいましたが、ベランダまで部屋を拡張し、仕切っていた壁を 取り払い、床一面を高級感ある紫タガヤのフローリングを敷き詰めてリビングスペースに変えました。また、ルーフバルコニーも視線を遮る壁を作り、床材も雨 や熱に強いセランガンバツにして、パーティーに最適な屋外リビングを作りました。
各部屋には、お二人が集めている絵画などが飾られ、その大胆な発想を見事に形にしたセンスの良さが一段と映える家になりました。

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