建物遺産~重要文化財を訪ねて~

建物遺産~重要文化財を訪ねて~

  • トップページ
  • バックナンバー

バックナンバー

豊平館

札幌市 高級西洋ホテルとして開拓使が明治13年(1880)に建築した。最初の宿泊客は、明治天皇で札幌行幸の時、その後要人の宿泊や祝賀会などに用いられた。終戦後、アメリカ軍に接収され、戦後は公民館、市民会館として利用された。その後、中島公園に移築され、市営の結婚式場として利用されていた。木造2階建、中央に半円状に張り出したベランダをコリント式オーダー(柱)が支える車寄せを配している。内部は1、2階とも中央部にホールをとり、その西側を広間や食堂とし、東側を客室とした。開拓使による本格的な洋風建築の遺構であり、北海道における明治期の洋風建築の代表作である。平成24年(2012)から耐震補強を含む保存修理工事のため休館していたが、本年6月リニューアルオープン。今後は、「集客交流資源施設」として活用予定。