建物遺産~重要文化財を訪ねて~

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旧トーマス住宅

旧松本家住宅)

ドイツ人貿易商「ゴットフリート・トーマス(1871-1950)」の自邸。東京に事務所を置くドイツ人建築家「ゲオルグ・デ・ラランデ(1872-1914)」に設計を依頼。明治42年(1909)に自邸の完成と共に、貿易事業の拠点を横浜から神戸に移した。煉瓦造、2階建。半地下の外壁は野面石(のづらいし)積み、その上を赤煉瓦のイギリス積み、最上階は木造。ドイツ風近代建築の傾向の強い、重厚な意匠になるもので、神戸における洋館の中でも独特の雰囲気をもち、優れた遺構のひとつである。通称「風見鶏の館」、NHK朝の連続テレビ小説「風見鶏」(昭和52-53)によって神戸の洋館の代名詞となった感もある。(公開:6月、2月の第1火曜日は休館、祝日の場合は翌日。有料)