BS民放5局共同特別番組　TASUKI・つながる想い

アドリア海のラグーナに小さな共和国として誕生したヴェネツィア。
他国の侵略が絶えないイタリアにおいて、ヴェネツィアは、東地中海を舞台にした壮大な交易によって莫大な富を築き、ナポレオンの侵略を受けるまでの約1000年もの間、欧州屈指の海洋国家として君臨しました。その栄華は今も脈々と受け継がれ、「水の都」として人々に愛されています。伝統を受け継ぎ、守ることによって発展してきた北イタリアの古都ヴェネツィアを、女優の石原さとみが旅します。

100以上もの島々からなるヴェネツィアは、それぞれの島が固有の顔を持ち、独特の伝統文化を発展させてきました。19世紀ナポレオンが墓地の島と決めたサンミケーレ島や、レース職人の島として知られるブラーノ島などさまざまな島があります。
そんな島の1つが、ヴェネツィアングラスで有名なムラーノ島です。この島には、代々続くヴェネツィアングラスの工房、スキイヤモン家を受け継ごうとしている日本人アーティスト土田康彦氏がいます。39歳で国際コンペティション最優秀賞に輝いた土田康彦氏は、かつては門外不出といわれた、中世から続くヴェネツィアングラスの技法を取得し、その“TASUKI”を未来へとつなげようとしています。

一方、150以上もの運河が張り巡らされているヴェネツィアで、古くから受け継がれているのがゴンドラです。その歴史は900年前にさかのぼるといわれ、かつては世襲制であったゴンドリエーレ（ゴンドラ漕ぐ船頭）や船大工は、現在減少し続けています。しかし、その伝統を守り、未来へと“TASUKI”をつなげようと頑張っている人たちの姿があります。他にも、ヴェネツィアの黄金期を支えた織物や伝統的な食文化、後継者不足に悩むレースの島などを巡ります。

石原さとみが、1000年の栄華を築いたヴェネツィアの伝統に触れ、それを守り、後世につなげようとする人々と出会い、ヴェネツィアに受け継がれる“TASUKI”の素晴らしさを体感します。