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2008年1月19日放送 「チーズ」

番組の90回目のテーマは「チーズ」。
数千年の昔、古代アジアで誕生したといわれる人類初の加工食品、チーズ。
その後、古代ギリシアで神殿に捧げられた神聖なる食物、チーズ。
そして今や、世界中のありとあらゆる場所で作られ数千もの種類が生み出されている食品、チーズ。

チーズは、誰にでも知られている、愛されている。
しかし、それでもなおチーズの本当の魅力を知っている人は数少ない。
それほどまでにチーズの世界は広く深い。まだまだチーズには様々な顔が魅力がある。

ナチュラルチーズは6種類に大別されるが基本的にこの行程は共通のものだ。
モッツァレラチーズに代表されるフレッシュタイプは熟成をほとんど行わず、ミルクを固め水分を抜いただけで楽しむものミルク本来の味がダイレクトに楽しめる。

カマンベールなどに代表されるのは白カビタイプ。
表面に植え付けた白カビによって、外から中に向かって熟成が進んでいくそのため外はしっかりしていても、中はクリーミーな物が多い。

ロックフォールに代表される青カビタイプ。
青カビを内部に発生させ、内から外に熟成が進む個性的な味わいのものが多く、長期熟成に向いている。

アフィデリスなどが知られるウォッシュタイプ。
表面に付着させた特殊な微生物の酵素によって熟成を進めその過程で、その土地のワインやブランデーなどで表面を洗って味わいやコクを作り上げていく。

サントモールに代表されるシェーブルタイプ。
ヤギの乳を原材料にするもので、フレッシュタイプからハードなものまで様々なタイプが作られている。

パルミジャーノなどで知られる加熱・非加熱圧搾タイプ。
型に詰めてプレスする事で、表面から内部まで一定の固さを持たせたチーズそのまま食べるのはもちろん、料理などにも利用される事も多い。

「醍醐味」という言葉がある。
この醍醐とは牛の乳を精製して作られる美味なるもの。つまり「チーズ」を指す言葉でもあったと言われている。 チーズは仏教の最上の教えと肩を並べるほど、優れたものであるとされていたのだ。

醍醐であるチーズをゆっくりと知っていく事で、さらなる食の醍醐味を僕たちは楽しむ事ができるに違いない。