歴天 日本の歴史を変えた天気

歴天 日本の歴史を変えた天気

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放送内容

日本の運命を変えた歴史的大事件…そこに天気が大きく関わっていたとしたら?もしもその時、天気が違っていたら日本の歴史は大きく変わっていたかもしれない…。それが歴史と天気の関係を解き明かす番組「歴天」のコンセプトです。今回取り上げるのは「川中島の戦い」と「桜田門外の変」。川中島に立ち込める深い霧、そして江戸城桜田門に降った季節外れの大雪…もし天気が違っていたら、日本の歴史はどう変わっていたのでしょうか?番組では気象の専門家、歴史の専門家を交えて検証。全く新しい歴史の見方を考えていきます。

【川中島の戦い】
武田信玄と上杉謙信が激突した第四次川中島の戦い…この戦いで霧が大きな役割を果たしたと言われています。山上に陣を張る上杉謙信に対し、隊を二つに分けて挟み撃ちにする作戦を立てた武田信玄。しかし上杉謙信はこの作戦を見破り、霧に紛れて山を下り武田信玄の本陣に迫ります。もし霧の晴れるのがもう少し遅かったら?逆に早かったら?両雄の決戦の行方が変わっていたかもしれません。番組では古文書や地元の言い伝え、最新の歴史研究をひも解きながら、川中島の戦いの全貌を紹介してきます。そして霧が戦いにどのような影響を与えたのか、川中島地域での霧とはどのようなメカニズムで発生するのかなど多角的な視点から検証していきます。

【桜田門外の変】
幕末、大老・井伊直弼が江戸城桜田門外で暗殺された事件。安政の大獄で幕府に反抗する勢力を弾圧していた井伊直弼の死によって、歴史の歯車は明治維新へと向けて進みはじめました。事件が起きたのは旧暦の3月3日。今の暦で3月24日です。この時、2メートル先も見えないくらいの雪が降っていたといいます。この雪での視界の悪さが襲撃・暗殺を成功させたとも。襲った水戸藩の浪士が「天が我々に味方した」と言うほどの季節外れの大雪だったのです。実はこの年(安政七年)は2月に長雨が続いたり、夏には大水害が起きたりと異常気象の年でした。今で言うエルニーニョが起きていた可能性があると専門家は言います。日本の行く末を大きく変えた事件に天気がどのように関わっていたのか、読み解いていきます。

【出演者】
本郷和人(東京大学史料編纂所教授)
多賀譲治(多賀歴史研究所代表)
山田順子(時代考証家)
喜田勝(ウェザーニューズ気象予報士・報道ステーション天気キャスター)