新・にほん風景遺産~故郷を見つめなおそう~

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世界が認めた奇跡の自然 八王子・高尾山
~落城伝説と信仰の山を歩く~

西東京に位置する高尾山。標高600mほどの山が今、多くの人々の注目を集めています。2007年にミシュランが発行する『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』にて富士山と共に「必ず訪れるべき場所」として最高ランクの三ツ星の評価を受けました。
東京都心から電車でわずか1時間ほどの距離で登山を楽しめるということで国内外から年間250万人以上の登山客が集まる世界一人気のある山です。
その魅力は身近に大自然が楽しめること。約1600種の植物、鳥や動物のほか5000種もの昆虫が生息する手付かずの森が広がり、奇跡の森とも言われます。
一方、高尾山は信仰の山としても知られています。744年に行基菩薩により開山した高尾山薬王院有喜寺。成田山、川崎大師と並んで真言宗智山派の三大本山に数えられます。高尾山中には諸堂が点在し、修験の場として山全体を1400年に渡り守ってきました。不動明王の化身「飯縄権現」が祀られ、武田信玄や上杉謙信などの戦国武将に戦神として厚く信仰され、高尾の山は神として崇められてきました。

高尾山のお膝元、八王子は歴史の街。小田原北条家の時代に八王子城が築城され、城下町を形成した後に、徳川家康のもと甲州街道の宿場町として発展。日本橋から数えて11番目宿として八王子宿は甲州街道沿いを中心に店が軒を連ね、大いに栄えました。

八王子・高尾を旅するのは俳優・石丸謙二郎。高尾山を登り、世界が認めた奇跡の大自然満喫し、薬王院に300年伝わる精進料理に舌鼓。歴史ロマンの町・八王子では江戸時代から続く伝統の藍染職人や、八王子花柳界をもり立てる芸者衆に出会います。