新・にほん風景遺産~故郷を見つめなおそう~

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出羽三山の夏 古き祈りの道をゆく ~月山・羽黒山・湯殿山~

山形県のほぼ中央に位置する月山を中心に羽黒山・湯殿山からなる出羽三山は、今から約1400年前に開山された山岳信仰の神域です。

出羽三山の主峰、月山は祖先の霊が鎮まる山として前世、過去を現し、羽黒山は現世、現在の幸せを、そして湯殿山は生まれ変わりを願う来世、未来を現し、江戸時代には「西の伊勢参り」と並び「東の奥参り」と称されました。今でも三山参りの際に行き来した出羽古道が、その面影を残しています。

まず旅人が向かったのは三山の中心的な存在、羽黒山。参道は樹齢300年以上の老杉が生い茂り、癒しの空間でもあるこの場所は、ミシュランの三ツ星にも認定されています。山頂までは2446段にも及ぶ石段、その旅の疲れをとるのは、宿坊・大聖望。 山伏と呼ばれる修験道が経営する宿。

そして修験道に誘われ、湯殿山の川を掛け上がり到着したのは、御神体のすぐそばから流れる「御滝」。湯殿山の修行の場で真夏でも水温10度以下。ここでの滝行を通して旅人は何を感じ、何を思うのか・・・。 さらに、湯殿山信仰の究極の形「即身仏」を拝見。荒行によって体内の脂肪分をとり、生身のまま土中に入定、仏になった即身仏。あまりの存在感に圧倒されます。

旅人は俳優・中本賢。古くから修験道の一大霊場として、1400年に及び人々の信仰を集めてきた出羽三山を巡ります。