10月31日(金)・11月2日(日)再放送

「地球の未来のために・・・  低炭素社会の実現」

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国民の関心が高まる地球温暖化。地球の温度は過去100年で、0.7度ほど上昇しています。
もし地球の温度が2、3度の上昇すると地球全体で大きな影響が表れます。
温度の上昇で海流が止まり、北欧あたりでは海中で温度が下がり逆に寒冷化する現象が起きるとされています。
地球規模で2050年までに、CO2を半減させる提案が世界中で合意できないのはコストがかかると言う理由があります。
先進国に比べ、これから発展しようとする途上国にとって大きなリスクとなるからです。
低炭素社会を実現する為には、それぞれの環境と経済の関係を無視する訳にはいきません。先進国と途上国の協力が必要なのです。
埼玉県越谷市に先頃オープンしたイオンレイクタウン、エコショッピングセンターでは冷暖房負荷を軽減するため外気を取り入れたり地中で空気を冷やす「地中熱利用システム」などを設置。特に冷暖房システムには、エネルギー効率の高い世界初の「ハイブリッドガス エコシステム」を導入。廃熱を暖房に利用しています。
「二酸化炭素は目に見えないから実感が湧かない」という意見もあります。それを見えるようにと考えられたのが「カーボンフットプリント」です。
これは製品を製造したり輸送するに表示しようと言うもの。
企業も製品の出荷まででどのラインでCO2が多く排出されているています。
日本が生産量において世界のトップクラスを誇る太陽電池。
今注目されているのが新世代の太陽電池として10月に出荷された「薄膜太陽電池」です。
建物の窓部分につけると太陽光をおよそ20%しか透過しないためサングラスと同じよな効果が得られ、場所をとらず高い電力を生み出すことが出来るのです。
製鉄所でも2050年には少なくとも30%のCO2削減を目標に新技術の開発が続けられています。さらに大規模工場などから出る大量のCO2を削減するために研究が始まったのがCCSと呼ばれる二酸化炭素回収・貯留技術。
工場などからCO2を分離回収し、原油や天然ガスがあった地層などへ圧入し貯留する技術。
世界が注目する日本の新技術です。
日本が世界に誇れるのはその高い技術力。低炭素社会は日本がその技術力で世界を引っ張って行くチャンスでもあり、新しい需要と新しい雇用を生み、新しい所得を生む新たな経済成長の機会でもあるのです。
現在、太陽光、風力、地熱などの発電力。電源として安定化を計るため、蓄電池の開発が急がれています。
日本でCO2削減の大きな鍵となるのが自動車です。その中のひとつ燃料電池自動車は水素を燃料として、スタックと呼ばれる交換機を使い水素がそのスタックで分解するときに生まれる電気で走行するものです。分解された水素は、酸素と結合し水になって排出され、走行時にはCO2は排出されません。燃料電池は世界に先駆け、日本で家庭用のものが来年販売されます。
電気自動車「アイ ミーブ」が来年販売されます。電気自動車の重要な部分がバッテリー、いわゆる蓄電池。携帯電話に使われるリチウムイオン電池は小さくても沢山のエネルギーを貯めることが出来るため、電気自動車実現のきっかけとなりました。
現在、国内クレジット制度が始っています。これは、自力でCO2削減に取り組みにくい中小企業に対して、知識を持つ大企業が資金やノウハウを提供して削減を後押しし、CO2削減量を大企業の削減量としてカウントできるという取組です。