BS朝日開局15周年特別企画 黒柳徹子のコドモノクニ ~夢を描いた芸術家たち~

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放送内容

浅井愼平がたどる大正モダニズム
子どもたちの〝遊び〟百選!

絵雑誌『コドモノクニ』が生まれた大正時代、西洋からの新しい遊びが子どもたちの間に広まる。例えば、野球やテニス、サッカーなどのスポーツ。当時、日露戦争後の産業革命や第一次大戦の特需で経済が発展し、新中間階級と呼ばれたサラリーマン家庭が都市に増え、その子どもたちの間にはスポーツ用具など、さまざまなモノがいきわたるようになった。ブリキの玩具やキューピー人形、公園、そしてジャングルジムが登場したのもこの頃。街にはデパートが誕生し、休日には家族連れで買い物を楽しみ、レストランで食事をする子どもたちのため「お子様ランチ」が考案された。

その一方、おにごっこやかくれんぼといった昔からの遊びも。田舎の子どもたちの間では、野山で生き物を捕まえたり、畑仕事の手伝いの合間にミカンやカキ、クリといった"天然のおやつ"を味わったりとさまざま楽しみがあり、自然は遊びの場であると同時に学びの場にもなっていた。

絵雑誌『コドモノクニ』の"遊び"で特徴的なのは、付録。当時の子ども雑誌がこぞって競ったのが付録の楽しさだった。定番のカルタやすごろくはもちろん、切り抜いて遊ぶ着せ替え人形、組み立てると建物や人形になるものまで、さまざまな仕掛けで当時の子どもたちを楽しませていた。付録は、現在も雑誌になくてはならないものとして続いている。戦争が激化した時代には『コドモノクニ』の内容にも軍が関与するようになり、遊びの絵が減っていく。しかし、子どもたちの世界からは決して遊びがなくなることはなかった。

都会の遊びの最新事情から田舎の子どもたちに人気の遊びまで、絵雑誌『コドモノクニ』に描かれた子どもたちの遊ぶ姿-。なぜ子どもは遊びに夢中になるのか、遊びが子どもにもたらすものとは何か? 絵雑誌に掲載された遊びの絵に加え、今なお色あせず魅力的な付録の数々から"遊び"の世界をひもとくのは、写真家の浅井愼平さん。写真家になったきっかけも"遊び"だったという浅井さんが、奥深い遊びの世界を巡る。

【出演】浅井愼平