ダイワハウス presents 尾上菊之助2017 歌舞伎まっしぐら

ダイワハウス presents 尾上菊之助2017 歌舞伎まっしぐら

お知らせ

2017年10月8日(日)午後1:00~1:55放送

番組概要

2011年からBS朝日でOAしている歌舞伎俳優・尾上菊之助の連続ドキュメントの
第5弾。
女形と立役を共に演じ、現代の歌舞伎を担う若手スターのひとりである尾上菊之助(昭和52年8月1日生まれ OA時40歳)は、僅かなテレビ出演等はあるものの、ひた向きに歌舞伎の舞台に立ち続けている。歌舞伎役者として更なる高みを目指し精進し続ける姿に密着。その魅力を余すところなくお届けすると共に、演じる役へのアプローチの仕方や芝居内容、衣装・化粧・小道具等の歌舞伎の様々な要素を通して、初心者でも分かりやすく歌舞伎の世界に誘います。

放送内容

「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」
(2017年4月歌舞伎座)

菊之助は、岳父・中村吉右衛門が演じる吃音の絵師(浮世又平)を相手に、その世話女房・おとくを初役で演じます。
「傾城反魂香」は、近松門左衛門の人形浄瑠璃がもととなった歌舞伎の人気狂言。吃音の絵師(浮世又平)が、師匠に実力を認めて貰い、その姓と免許皆伝を望むものの叶わず、死を覚悟し、せめて自らの絵姿を残そうと手水鉢に自画像を描くと、その一念によって奇跡が起り、見事、本懐を遂げることになります。
菊之助が演じる又兵の女房おとくは、歌舞伎で良く登場する夫にかいがいしく尽くし、何かと世話を焼く「世話女房」という役柄に分類されますが、その中でも大役のひとつです。夫が吃音で話すのが苦手なため、おしゃべりなおとくが代わりに師匠に懇願する長ぜりふは、おとくの芸の見せどころであり、奇跡に驚く様や、夫との深い情愛の見せ方など、演じるのが難しい役です。今回、吉右衛門丈の相方を数多くつとめている中村雀右衛門から教えを受ける菊之助の貴重な稽古姿をカメラに収めました。

「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」
(2017年5月歌舞伎座)

伊達騒動を題材とした「お家騒動モノ」の代表作。今回菊之助は、人間国宝だった祖父・七世尾上梅幸の二十三回忌追善にあたり、祖父が当たり役のひとつとして生涯に七度演じた乳母・政岡(まさおか)を演じます。
政岡は女形最大の難役の一つといわれ、大名の跡取の乳母としての格式、敵方から幼い主君鶴千代を守るために、我が子千松がなぶり殺されても忠義心から悲しみに耐え偲ぶ烈女の姿、我が子の死骸を抱きながら抑えていた我が子への思いの吐露など、見どころも満載です。
菊之助が政岡を演じるのは、戦後最年少の31歳3ヶ月(2008年11月)で初役をつとめて以来2度目。初演と違い、自らの解釈を含めどう深化させていくのか、カメラは菊之助の楽屋での姿を捉えます。

「一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)」(2017年7月国立劇場)

岳父中村吉右衛門の屈指の当たり役である一條大蔵卿を、吉右衛門に教わり菊之助が初役で挑戦。平家全盛の世を生き延びるために「作り阿呆」を演じる前半、そして、本性を現し文武に秀でた凛々しさや公家らしい品位の高さが求められる後半と、大蔵卿には、男の悲哀や二面性をいかに演じられるかが求められる難役です。今回、カメラが、菊之助と吉右衛門の二人だけの稽古に密着しています。

新作歌舞伎「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」(2017年10月歌舞伎座)

古代インドの神話的叙事詩「マハーバーラタ」を題材に、菊之助が企画から取り組み主演もつとめる新作歌舞伎の製作過程に密着します。
演出は、静岡県舞台芸術センター(SPAC)の芸術監督であり海外の評価も高い演出家の宮城總。今年7月、世界最高峰の演劇の祭典「アヴィニョン演劇祭」(フランス)でも、自身の演出作品「アンティゴネ」がオープニング作品として上演され絶賛されました。脚本は、舞台やテレビドラマなどを手掛ける青木豪。今回、初タッグを組む二人が、初めて歌舞伎作品に挑みます。
菊之助は、平成17年(当時28歳)に日本演劇界を代表する演出家、蜷川幸雄を演出に迎え「NINAGAWA十二夜」を上演し、ロンドン公演も実現していますが、今回は、宮城が劇団SPACで上演した「マハーバーラタ」に出会い、深い物語性と宮城の演出に感銘を受け、歌舞伎としての上演の構想を膨らませたといいます。

菊之助は、「マハーバーラタ」上演の準備を進める中、8月半ばに作品の舞台となるインドを訪問。奇しくも今年2017年は、日印友好交流年であり、日印文化協定発効60周年を記念し、文化交流として舞踊「鐘が岬」を披露します。同イベントでインド側からは、インドの伝統芸能であるカタカリダンスにより「マハーバーラタ」の一節が披露されます。カタカリダンスは、台詞がなく振りで物語を表現する舞踊で、奇抜な衣裳と化粧、女形の存在など、歌舞伎との共通点があるとも言われています。さらに菊之助は、「マハーバーラタ」の背景となったガンジス川や所縁の地を訪ね、作品やインド文化への理解を深めます。
番組は、新作歌舞伎「マハーバーラタ」の製作過程や稽古、本番初日(10月1日)までを完全密着します。

【過去放送】
・Daiwa Houseスペシャル
 華・尾上菊之助の世界~菊五郎との父子の絆~ 詳しくはコチラ
・ダイワハウス presents 尾上菊之助 挑み続ける日々 詳しくはコチラ
・ダイワハウス presents 尾上菊之助 2014 歌舞伎 まっしぐら 詳しくはコチラ
・ダイワハウス presents 尾上菊之助2015 歌舞伎まっしぐら 詳しくはコチラ