パナソニック スペシャル 次世代への羅針盤 伊藤元重の経済×未来研究所
第13回放送テーマ
7月25日(土) 夜8:00~8:55


「メタボ改善ビジネス ~8兆円健康産業マーケット~」

「フィットネスでメタボ改善」
コナミスポーツクラブ
去年4月に導入された特定健診・特定保健指導、いわゆるメタボ健診によって、今、フィットネス産業への期待が高まっている。 フィットネス業界最大手のコナミスポーツでは、シェイプアップを目的とした若者層は勿論のこと、最近では、メタボ改善を目的とした、これまで余り、運動に縁の無かった40代以上の、熟年会員が増えており、多様化するニーズへの、きめの細かい対応を図っている。
コナミスポーツクラブの最大の特徴は、利用者の年齢、性別、体格や内臓脂肪、基礎代謝といった細かいパーソナルデータを一元管理し、その人にあった、独自の運動プログラムを作成していることにあり、これにより、エクササイズのオーダーメイドが可能になったのである。


「進化したメタボ検査」
(1)ケアプロ
去年の11月に中野ブローデウェイにオープンしたワンコイン検診のケアプロ。
血糖値、総コレステロール、中性脂肪というメタボ関連項目はそれぞれ500円。
加えて、身長や骨密度などを測定できる項目もあり、それらをすべて検査しても1500円。
また、検査時間も結果が出るまで10分以内だ。「安い、早い、手軽」と、時間のない現代人に格好のサービスを提供している。

(2)DHC
健康サプリメントや化粧品を主力商品とするDHCが、手軽に遺伝子レベルで、メタボのリスク判定をするサービスを行っている。
検査方法は、採取棒で頬の内側を10回程度こするだけ。
返信用封筒で返送すれば、1,2週間ほどで検査報告とパーソナルカルテ、メタボ対策ブックが届けられると言うもの。
ネットで注文でき、自宅にいながら検査できるという手軽さから、人気を博している。

「食生活でメタボ改善」
ニチレイフーズ
今、食生活の改善を目的とした冷凍食品のマーケットが拡大しており、業界最大手のニチレイフーズは20年前から、糖尿病患者向けの食品を展開して来た。
そのニチレイフーズが食生活改善の目安として開発した、「気づき食」セットが好評を博しているという。
「気づき食」はメタボ対象者専用に社会保険組合などを通して手に入れることができる、食の『教材』で、おかずの品数や味付けの濃さ、ご飯の量などを日頃の食事と比較し、食生活の問題点を自覚することができる。
ニチレイフーズの研究開発部を伊藤教授が訪ね、新商品開発の現場を取材する。

ゲストコーナー

ゲスト:川渕孝一 (東京医科歯科大学 教授)



1959年富山県生まれ
1987年シカゴ大学経営大学院修士課程修了(MBA取得)後、
民間企業を経て厚生省国立医療・病院管理研究所医療経済研究部勤務
1995年同研究所 主任研究官
1996年国立社会保障・人口問題研究所 社会保障応用分析研究部主任研究官に
併務
1998年日本福祉大学経済学部経営開発学科教授就任
 日本医師会総合政策研究機構主席研究員(2002年3月まで)
2000年東京医科歯科大学大学院 教授就任。現在に至る