パナソニック スペシャル 次世代への羅針盤 伊藤元重の経済×未来研究所
ピンチはチャンス!
放送予定
 
2011年 8月27日(土) 夜8:00~8:54

第24回放送テーマ
8月27日(土) 夜8:00~8:54

真似のできないモノづくり~日本再生の切り札~

資源に乏しい日本が、再び活力を取り戻し、国際社会で持続的成長を遂げるためには、技術力という強みを最大限に発揮することが重要。
特に日本の「モノづくり」を支え、高品質の部品を世界に向けて供給する町工場の力は、慎ましくも光彩を放っている。

ケーススタディ(1)「ハードロック工業」
東京スカイツリーにも採用されている「絶対にゆるまないネジ」
これを作っているのが大阪の町工場、ハードロック工業だ。
原理の基本はクサビ。この世界唯一の発明を果たした技術力により、世界中の高速鉄道、橋梁、鉄塔などから引く手数多である。
しかも100%国内生産。従業員わずか49名の中小企業が、まさに誰にも真似できない高度技術で、世界をリードしているのだ。

「ハードロック工業」

ケーススタディ(2)「北嶋絞製作所」
ヘラ絞りという技巧で金属を成形加工する巧みの技術。
横向きのロクロで回転する金属板に、ヘラと呼ばれる鉄棒を押し付け、その力加減で金属を滑らかに伸ばし、成形していく芸術的な技である。
北嶋絞製作所は、その技術で日本一との呼び声が高い。
電灯の傘からロケットの先端部まで、求められる物は何でも形にする。
その技の見事さから、小中学校からの工場見学の依頼が後を絶たない。この技術を次世代に継承していくためにも、子どもたちの工場見学に積極的に取り組んでいると言う。

「北嶋絞製作所」

ケーススタディ(3)「大和テクノシステムズ」
成長著しいナノテクノロジーで、欠かすことの出来ない電子顕微鏡。
その部品製造で絶対の信頼を得ているのが大和テクノシステムズだ。
先端技術の発展に必要不可欠な精密電子検査装置の心臓部を、高度な技術で支えている国内随一の開発メーカーである。
電子顕微鏡のビームを絞り込み、より鮮明な画像を実現するために、それまで20ミクロンが限界と言われていた金属プレートの穴加工を、何と2ミクロンまで縮小してみせた。その高度な技術力を背景に、価格競争にも飲み込まれない独自の競争力を発揮している。

「大和テクノシステムズ」


ゲストコーナー
長島 徹(帝人株式会社取締役会長 経済同友会副代表幹事)

ゲスト:長島 徹(帝人株式会社取締役会長 経済同友会副代表幹事)
1943年1月2日生まれ。兵庫県出身。
1965年3月名古屋工業大学繊維工学部卒業、同4月帝人入社。
99年同執行役員 機能ファイバー事業本部長、2000年取締役、01年常務取締役、代表取締役社長 COO(最高執行責任者)、02年CEO(最高経営責任者)を経て、08年より取締役会長を務める。