家族法廷

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ストーリー

【2012年1月11日放送】 第4話  「娘の結婚」

朋子(岩崎ひろみ)の様子がいつもと違う。仕草といい言葉遣いといい、妙に上品でしおらしい。誰の目から見ても、異変は明らかだった。どうせ、婚活がうまく行かないことが原因で変調をきたしているであろうと久美(松永玲子)たちは想像する。
しかし、朋子は意外にも、彼氏が出来たことを報告する。しかも結婚を前提としての真剣交際であった。まさに寝耳に水の告白に、一同は仰天する。
相手は五歳上の貿易会社経営者・川原智(長谷川朝晴)。居酒屋で「運命的に」出会い、彼からのアプローチを受けて交際に発展したのだった。
「お父さん、今度紹介したいんだけど、会ってくれるよね」
あまりの唐突な展開に、達彦(長塚京三)は驚きを隠せない。
ついに朋子が結婚する時が来た。そう思うと、様々な思いがこみ上げてくる。達彦は仏壇に手を合わせて幸子に報告しながら、感慨に耽るのだった。

それからというもの、朋子は冴子(ミムラ)から料理を習うようになった。彼のために弁当を作ろうとしているのだ。日本中に自分の代理店を持つという夢に向かって走っている川原を応援し、陰で支える献身的な妻になろうという決意で頭がいっぱいだ。
「私は彼の夢に投資することにしたの。だから事業資金も貸してあげたんだ」
朋子は聞き捨てならないことをしれっと告白した。冴子の脳裏に、一抹の不安がよぎった。どうも話がうますぎる気がしてならない。その不安は的中した。
「川原さんの会社が・・・・・・無くなってた」
翌日、朋子が弁当を届けに行くと、川原の会社はもぬけの殻。連絡も取れず、引越先がどこなのかもわからない。朋子が貸しているのは、長年かかって貯めた貯金と母の幸子が残してくれた300万円だと言う。
達彦には、それが典型的な結婚詐欺の手口だとわかっていた。おそらく朋子は騙されているに違いないのだが、なかなか朋子には率直に言い出せない。朋子は川原のことを疑う気持ちは微塵もないようで、彼の身を案じているばかりだ。

そんな時、来客があった。それは他ならぬ川原であった・・・・・・。
川原は会社が倒産しそうなことを隠して朋子に近づいたことを謝りに来たのだ。借りていた金も返すと言う。達彦らは結婚詐欺を疑っていたのだが、杞憂に終わったようだ。朋子は胸をなで下ろし、結婚後も共に苦難を分かち合う覚悟を決める。
一件落着ムード漂う中、携帯電話の着信音。冴子が自分のものと思い込み、電話に出るが、その携帯は川原が落としたものだった。
「すいません、同じ機種だったもので間違って出てしまいました。・・・・・・奥様からです」
川原は、妻帯者だった・・・・・・。