ヨーロッパ食堂~美味探求!!素晴らしき食の世界~

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海の幸たっぷり「ブイヤベース」~発祥の地:フランス・マルセイユへ~

記念すべき第一回目のテーマは、世界三大スープのひとつ「ブイヤベース」。そのルーツを求め、地中海に面した美食大国・フランスのマルセイユを訪れる。ブイヤベース発祥の地・マルセイユは、フランス第二の規模を誇る大都市。人口およそ85万人で、温暖湿潤な気候に、抜けるような海と空の青が広がる港町だ。その歴史は紀元前600年頃に始まり、ヨーロッパ大陸と地中海の島々を結ぶ拠点として、古代から様々な人種が行き交う場所でもあった。

そんなマルセイユでブイヤベースのルーツを探るのは、長江桂子さん。パリの3つ星レストランのシェフ・パティシエとして働き、昨年から本場フランスで料理コーディネーターとして活躍している。長江さんは「ブイヤベースはとてもシンプルな料理だが、それだけに奥深くもある料理。」と語り、ブイヤベースの神髄を学ぶために、この街・マルセイユを訪れたのだ。

昔の漁師料理に起源を持つブイヤベース。マルセイユの街の人に詳しい話をうかがうと、その美味しさの秘密は、魚などの食材に下味をつける際の「オリーブオイル」にあるという。そこで、地元で有名なオリーブオイル工場に潜入し、生産地でしか味わえない最高級エキストラヴァージンオリーブオイルを堪能。さらに、現地マルセイユの名産でもある白ワインの醸造所も訪ね、最高のブイヤベースにピッタリの白ワインを探す。

長江さんが街に戻り、さらに「ブイヤベース」のことを探っていくと、実はブイヤベースには「ブイヤベース憲章」と呼ばれる厳密な料理法が決められていることを知る。例えば、食材には、ホウボウやクエ、メバル、タラ、カサゴなど、マルセイユ近海で獲れた魚を最低4種類以上入れること。ベースになるスープと食する魚は別々に調理し食する魚は15分から20分で手早く作る。
そして必ず客前でサーブしなければならなど 多岐にわたる果たして「ブイヤベース憲章」を生み出した元祖のレストランが語る、細かい料理法の規定を設けた理由とは?そして日本人が慣れ親しんでいるブイヤベースとは、作り方も食べ方も、全てが違うマルセイユのブイヤベース。果たして、街の人がイチ押しする最高のレストランで味わう本場の味とは?
さらに、「ブイヤベース憲章」を制定した店が教える、60秒で簡単に作れる本格的なブイヤベースの調理法も併せてご紹介!日本人が大好きなブイヤベースのルーツを辿り、その歴史や、本場ならではの伝統と知恵、さらに作り方までもお届けしていく。

【美味探究!ブイヤベースの作り方】

本場マルセイユをおうちで簡単!本格派ブイヤベースの作り方

  1. まず、魚のスープを作りましょう。
    調味料を入れたスープで、小魚を90分ほど煮込み、上澄みのスープだけを取り出します。
  2. 次に、エキストラヴァージンオイルで、玉ねぎとにんにくの微塵切りをソテー。
    一口大にカットしたトマトを加え、さらに炒めます。
  3. そこに、先ほどのスープと、魚介を入れて一気に煮立たせます!
  4. 最後にサフランを入れて、塩胡椒で味を調えたら完成です。