BS朝日 ザ・ドキュメンタリー

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「19歳が見た沖縄の戦い」
~悲劇!封印された島民の叫び~

沖縄にとっての「6月23日」をご存知ですか?この日は、沖縄県が制定している「慰霊の日」です。
1945年の6月23日は太平洋戦争「沖縄戦の組織的戦闘が終結」した日とされ、沖縄では国の機関以外は休日となります。しかし終戦から70年を経た今も、県民の闘いは続いています。世界一危険といわれる「普天間基地問題」と米軍基地新設に揺れる「辺野古基地移設問題」です。先祖の代から、命をつないで来た海を守ろうとする地元の人々と、国策の大きな波に呑み込まれようとする同じ地元の人たち。厳しい選択を迫られ、二分化される沖縄。その声を執拗に追いかけ、2012年と2014年に放送した琉球朝日放送のドキュメンタリー作品を今だからこそ紹介したいと思います。さらに、これまで語られることのなかった沖縄戦秘話を発掘取材。戦後70年を迎えた沖縄の「イマ」の表情とともにリポートします。

2012年、沖縄の米軍基地問題をテーマにした報道ドキュメンタリー番組「標的の村~国に訴えられた東村・高江の住民たち」は、国家が弱い立場の住民を訴えるというスラップ訴訟の実態を伝える衝撃作として大きな反響を呼び、後に映画化もされました。また2014年には、基地新設問題で対立する辺野古の実態を追ったドキュメンタリー番組「裂かれる海~辺野古 動き出した基地建設~」が、第52回ギャラクシー賞・テレビ部門の大賞に選ばれました。この2作品は今、私たちに何を訴えかけているのでしょうか…?70年前の沖縄と今の沖縄の問題を繋ぐものとは何か…?その源流に迫ります。

その沖縄には、13歳でデビューした日本人最年少の映画監督がいました。大学生になった彼は上京し、有名私立大学で映画監督としての活動を再開しました。しかし沖縄の基地問題のニュースについては、沖縄で生活していた時と、首都圏で暮らす今では、大きな違いを肌で感じ始めています。大学生になった日本人最年少監督は、戦後70年という節目の年に、再び映画を作るため動き出しました。沖縄の歴史を語り継ぐ人々との出会い…それは、沖縄出身の彼にとっても新たな発見でした。また、島を離れて初めて知った本土の人たちの考え方。この番組は、気鋭の映画監督のフィルターを通して、沖縄の過去と現在を見つめます。終戦から70年、本土復帰から40年経ってもなお続く、沖縄の傷や痛み…。「70回目の慰霊の日」を迎えた、沖縄のイマを考えます。