中国神秘紀行

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作品内容

ミャオ族の奇祭 略奪バレンタイン ~貴州省~

今回は、中国の西南部の山岳地帯、貴州省を旅します。貴州省は数多くの少数民族が暮らす地域として知られています。その中でも中国でおよそ900万の人口を占めるのが苗族(ミャオぞく)です。独特の文化を持つ苗族の中で特に珍しい風習を持つ人々がいます。

三千年以上の歴史を持つと言われる空申苗族(くうしんミャオぞく)です。

空申苗族が暮らすのは、貴州省の省都・貴陽から東へおよそ470キロ離れた山深い里・空申村(くうしんむら)です。この村では旧暦の3月3日に盛大な祭りが行われ多くの若者が集い、祭りは「苗族のバレンタイン」と呼ばれているのです。更には、「略奪結婚」といわれる儀式もあります。一体、どのような祭りなのか空申苗族の暮らしに迫ります。

中国の農村部の若者たちの多くが、現在、出稼ぎに出て働いています。空申苗族の村でもその事情は変わりません。1年ぶりに空申村に里帰りするという二十歳の女性に密着、彼女の家族との関わり、恋人との絆、そして祭りへの参加を通して伝統と現代の暮らしの狭間にたつ若者の心情が見えてきます。「苗族のバレンタイン」と呼ばれる祭りは村では「茅人節(ぼうじんせつ)」と言います。茅人とは藁人形のことです。そこには、祭りのルーツとなる哀愁の歴史が秘められているのです。村の祭りの準備から祭りの当日の様子を通して村に伝わる哀愁の歴史をひもといて行きます。

祭りの日に、必ず頂くという空申苗族の伝統料理は、特に男性が精力をつけるためのもだと言います。一体、どんな料理なんでしょうか?茅人節に多くの若者が出稼ぎから里帰りする理由は、祭りの当日だけに限って自由恋愛が許され男性は好きな女性となら誰とでも結婚が認められという風習があるからです。しかし、それにはある儀式を無事こなさなければなりません。その儀式の内容は「略奪結婚」だというのです。なんともおだやかでない儀式の内容ですが、男性は好きな女性を強引に略奪できれば結婚できるというのです。一体、どんな儀式なのか気になります。

茅人節は春の訪れと豊作を祈る祭りでもあります。山奥の農村で繰り広げられる若者の甘く切ない恋愛事情と共に華やかな祭りの様子をお届けします。

初回放送:2010年7月9日