中国神秘紀行

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作品内容

仙境 黄山 麗しき山水の里 ~安徽省~

今回は、世界遺産に登録されている安徽省/黄山を訪ねます。
「天下の絶景は黄山にあり」と言われるように、古来、文人たちに絶賛された美しい山々の風景が広がる絶景の地です。そこは、まさに山水画の世界。
ひとたび山に登り、その風景を目にした多くの画家たちは、その素晴らしさに魅了されたのです。そして、数多くの山水画が描かれてきました。
「天下の絶景黄山」の素晴らしさを引き立ているのは、その風景だけではなく黄山の麓に広がる村々の文化を育んできた世界にあります。一体、それは何なのかその秘密に迫ってゆきます。

屯渓、黄山ヘの入口となる麓の町です。地元名産のお茶やごま饅頭など観光客にも人気の通りが「老街」です。山水画の世界を育んで来た文化の源がこの町にはあるのです。キーワードは、「文房四宝」。筆、紙、墨、硯の四つを現しその品質に優れ、文字や絵画を描くうえで欠かせないものです。
この「文房四宝」を屯渓では、優れたもの生み出しているのです。その伝統の製作方法に迫ります。中国では、山水画や書道で使われる紙を「宣紙せんし」と呼びます。その紙の名前の由来は、安徽省の「宣城せんじょう」という地名から来ています。この地方の紙は、地元の檀木と竹が生み出した絶品とされ今も中国全土の多くの文人たちが愛用しているのです。
そして、硯も絶品のひとつ。黄山の石を使い、その人肌のようななめらかな表面には、様々な造形の彫刻が施され、その見事な作品を紹介してゆきます。
これらの、文化を育んできた背景には、安徽省の人々の暮らしにあります。
安徽省では、「山と水がない所には家は建てない」といいます。
安徽省の住居は、まさに「山水画の世界に村がある」とも言えるのです。
美しき水が流れ、遠くに黄山を望む地は、長く人々に愛されてきました。
屯渓の郊外にある、「宏村(こうそん)」は、世界文化遺産にも登録された伝統の住居が立ち並ぶ美しい村です。村の住居に残された彫刻のすばらしい造形は清の時代のもの。この地方には、山水を愛する人々の心が宿っているのです。
さあ、最後にいよいよ黄山へと向かいます。仙人が暮らす山「仙境」と称される山々の美しさ、嶺から嶺をかいくぐる雲海の壮大さ、仙境黄山の魅力が広がります。

初回放送:2008年11月6日