文化遺産の旅
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栃木県・日光&宇都宮編



今回の訪問地は、栃木県。北関東の大地に源を発する、多彩な文化を紹介する。

旅の始まりは、宇都宮市の古い商家から。大谷石を組み上げた外観は、頼もしくも力強い佇まい。歩みを進めて、荘厳な教会にも遭遇。これもまた、大谷石で作られた歴史的建造物だった。

大谷石に魅かれて、声の旅人・寺田農は採掘場の跡地へ。地下深くに掘られた広大な空間に、神秘的な美を感じ取る。

石の文化を堪能した後は、木の文化へ。東照宮へと延びる日光杉並木を歩く。三つの街道にまたがる木々の数は、1万本以上。ギネスブックにも登録された、世界一の並木道だ。各々の木にも、それぞれの物語がある。江戸時代から昭和に至るまで、様々なエピソードを辿っていく。

次いで、奥日光から渡良瀬渓谷へ。旧国鉄・足尾線の文化遺産を訪ねる。 かつては銅の採掘と輸送で発展した路線だが、今は静かに旅人を待つ。 経営母体は変わったが、列車は走り続けていた。車窓から新緑の渓谷を眺め、大正の昔に思いを馳せる。

旅の終着地は、土の文化。岩舟町のみかも焼きは、平安時代につながる歴史を持つ。近年では、芸術性も高めて新たな道へ。栃木の文化は、人々の手の中で大切に受け継がれていた。