世界の名画 ~美の迷宮への旅~

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ストーリー

フィレンツェ 女性美のルネサンス ラファエロ 「椅子の聖母」

番組名

観るものを優しく見つめ返す美しい聖母。ルネサンス美術の完成者ラファエロの「椅子の聖母」は、彼が手掛けた数ある聖母像の中でも、最も愛されて来た作品のひとつです。その理由は、時代を越えて、誰もが素直に美しいと感じる優美な聖母。この美しさは、どのように生まれたのでしょうか。その秘密の鍵を握る街があります。
1504年、21歳の若手有望画家ラファエロは花の都フィレンツェを訪問、そのまま街に住み着きます。当時、この街で活躍していたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ。後にルネサンスの三大巨匠と呼ばれることにはる三人が、この時期、同じ街にいたのです。この二人から刺激を受け、ラファエロは大きく成長します。ラファエロは優れた作品から技法を学び取り、自分のものとする天才だったのです。ラファエロが実際に訪れた場所を辿りながら、花の都で繰り広げられたラファエロの青春時代を追いかけます。
ラファエロの美を完成させたものが、もうひとつあります。彼はこんな言葉を残しているのです。
「美しい女性を描くためには、数多くの女性を見なくては」。
実はこの時代、フィレンツェではもうひとつの変革が起こっていました。女性達がより美しくなっていたのです。ルネサンスの人間中心主義の思想は、中性のカトリック教会の厳しい戒律から女性達を解放し、個人の美しさの追求に扉を開きました。その中心となり、当時のモードの発信地となったのが他ならぬフィレンツェだったのです。番組では世界最古の薬局にして香水、クリームなどの美容製品も手掛けたサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局、当時の絹織物の技法を現在に伝えるLISIO、そしてフィレンツェの美の伝統を今に受け継ぐサルヴァトーレ フェラガモなどを訪れ、ラファエロにインスピレーションを与えたルネサンス美人がどのように生まれたのかを探ります。