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ストーリー

動物たちの驚くべき能力に迫る! 2 道具と知能

地球上には優れた感覚、知能、思考回路を持つ動物たちがいる。そんな驚くべき能力を新たな調査や研究を通して解き明かしていくシリーズ。第2回は思考し、分析し、想像力を働かせて問題を解決する人間のような知能を持った動物たちが登場する。まずはカラスが道具を使ってエサを取り、問題を解決する能力を紹介。彼らは原因と結果の関係を理解し、過去の経験を生かして新たな問題を解決できるのだ。こういった生物は体格に対して脳の比重が大きいと言われるが、その代表がチンパンジーである。彼らは、早くから道具を使う能力が確認されていた。さらに、カラスの仲間であるカケスは未来を予測して計画的にエサを蓄え高度な認知能力を使いこなす。またインドネシア沖に生息するメジロダコはココナツの殻を持ち歩き、危険を感じると中に隠れて身を守る。南太平洋の島に生息するカレドニアカラスは知識や技術を改良しながら仲間や子供たちに伝えていく。

思考し、分析し、想像力を働かせて問題を解決する能力は、人間だけが持つものではなかった。動物たちも同じような知能を備えていることが分かってきたのだ。番組では、特に優れた知能を持つと言われる動物を世界各地から探し出し、その驚くべき能力を実験と調査で解明する。動物の中でもずば抜けた賢さを示すと言われるのはカラスだ。道具を巧みに使ってエサを捕り、複雑なからくりを見事に解くという、彼らの優れた問題解決能力を見る。カラスは原因と結果の関係を理解できるだけでなく、過去の経験を生かしながら新たな問題を解決できるという。それは、ハチがエサの在りかを仲間に知らせるダンスのような本能的な習性とは違う、高い知能である。
問題解決能力に優れた生物の脳には特徴がある。体格に対して、脳の比重が大きいのだ。それが柔軟に思考する能力に関係するのだろうか。そういった動物の代表と言われるのがチンパンジーだ。20世紀半ばに、彼らの道具を使う能力が確認され、世界に衝撃を与えた。人間だけが持つと考えられていたこの能力には、想像力が欠かせない。例えば、オウムは複雑な錠前を開けることができるが、よく観察してみると彼らが想像を働かせ、イメージする能力を使って問題を解決していることが分かる。
カラスの仲間のカケスは未来を予測し計画的にエサを蓄えることができるし、人間の子どもにはない、高い認知能力を使いこなしている。インドネシア沖に生息するメジロダコには、チンパンジーやカラスに近い問題解決能力があり、ココナッツの殻を持ち歩き、危険が迫るとその中に身を潜める。さらに、南太平洋の島に生息するカレドニアガラスは自らの知識や技術を改良し、仲間や子どもたちに伝えていくという。研究が進むとともに、こうした動物たちの驚くべき能力はさらに解明されていくだろう。