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ストーリー

密着! ネコたちの1週間 その秘密の世界に迫る

ペットとして人気のネコ。しかし、私たちは本当にネコのことを理解しているのだろうか? そこで番組ではおもしろい実験を試みる。イギリスのある村で、ペットのネコたちにGPS機能付きの首輪を装着して、1週間の行動を探るというもの。調査チームはチラシを配り、飼い主たちにボランティアを募った。そして、集まった50匹のネコ。村のあらゆるところにカメラを設置し、調査本部を設けた。準備も整い、いよいよ1週間の調査がスタート。首輪を着けたネコたちは、普段通り気ままに生活をしている。一方、本部では24時間態勢でデータを集積。ネコたちの移動経路を追跡していく。さらに、小型カメラ付きの首輪を使ってネコ目線の撮影に挑む。
果たして、ネコたちは外で何をしているのか? 飼い主たちも知らなかった驚きの結果とは?

ネコは身近な動物だが、私たちは彼らの全てを知っているわけではない。外に出た後の世界は謎に包まれている。その謎を解き明かすため、イギリスのある村で大規模な実験を行った。
さまざまな大きさ、品種のネコ50匹を選び、GPS機能付きの首輪をとり着ける。それによってネコの知られざる外での行動を調べようというのだ。その中の14匹には首輪に小型カメラも装着。彼らがどこへ向かい、どのように活動しているのかを調査した。
その結果、ネコたちは、平均でオスが家から100メートル以内、メスはその半分の範囲で行動していることがわかった。この狭い範囲で彼らは縄張りをどのように位置づけているのか? ネコが行動した時間を調べると、同じ場所を縄張りにしているネコたちは、時間交代制でその場所を使っていることが判明した。単独行動を好むネコは、別のネコとの遭遇や争いを避けるために、工夫をしているのだ。
さらに外出している間、ネコたちは自分の縄張りを見回る以外に、トリをはじめとした小動物を襲い、狩りをする時もある。しかし、実験が行われた1週間では、50匹のネコで収穫物は20個ほど。その数はあまり多くなかった。彼らは狩りをする代わりに、別の家に入り込んで飼われている猫のエサの残りを食べていたのだ。キャットフードの普及など環境の変化により、ネコの生活は変わりつつあるようだ。
野生的な面を失いつつある彼らの生態。それは、人間やほかのネコとの関係にも現れていた。単独行動を好む性質を持っているはずが、血縁関係のないネコと共に行動する家もあったのだ。ペットとして飼われ、生活することで、幼少期の人懐っこい面を残すようになった可能性がある。将来、ネコはさらに進化していくのかもしれない。