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ストーリー

アニマルジャーニー ~動物大紀行~
1 空の大冒険

アニマル・ジャーニーシリーズでは、過酷な自然環境の中で、さまざまな生き物が、熾烈な生存競争を行いながら食糧を求めて大移動していく姿を取り上げる。生き物の驚異的な環境適応能力、人間と同じく必死に子育てをする姿、また厳しい環境の中で力尽きていく動物たちの姿を追いながら、普段我々が目にすることのない、動物たちの命懸けの壮大なドラマをお送りする。
番組ナビゲーターは、BBCの人気リポーターで獣医の資格を持つスティーブ・レナード。スティーブたちはテーマごとに動物からターゲットを決め、衛星からその位置を割り出せるように発信機を取り付け、地上、空、海から、その動物の足取りを追いかけ、生きるために大移動していく動物たちへの畏敬の念と、その動物たちを包み込む大自然の感動を描く。シリーズを通じて、厳しい自然環境の中を生きる野生動物たちの美しさと厳しさを伝えていく。
シリーズ1のテーマは、生まれつき驚異的な体力を備えたタカ科の鳥、ミサゴ。毎年、ミサゴは、夏場を巣作りに最適な北米で過ごし、冬場は餌である魚が豊富にある南米へと向かう。その距離は往復で、なんと1万キロにも及ぶ。飛ぶことを覚えたばかりの生後間もない3羽のミサゴに発信機を取り付け、ニューヨークの北方にある巣から、最大で一日に500キロも移動するミサゴを、3週間にわたって大追跡。スティーブはもちろん、三羽のミサゴも、どこへ向かっているのか、行く手に何が待ち受けているのか、目的地がどこにあるのか分からない。スティーブたちは、人工衛星から送られてくるミサゴの位置情報を頼りに、地上と空から三羽を追いかける。

 舞台はアメリカ北部にあるマーサズヴィンヤード島の巣から始まる。冬が近付いてくるにつれ、気温が下がり、餌である魚が少なくなる。飢えてしまう前に、餌が豊富にある場所に移動しなければならない。それは、今年生まれたばかりのミサゴにとっても例外ではない。生後2~3ヶ月で、やっと飛ぶことを覚えたばかりのミサゴも、越冬のため、本能に従い、まだ見ぬ楽園目指してひたすら南へと向かう。
 番組ナビゲーターのスティーブは、今年生まれた三羽のミサゴに発信機を取り付け、アメリカ北部のマーサズヴィンヤード島の巣から、ニューヨークの喧騒を通り抜け、フロリダ州へとアメリカを縦断。それからキューバへと追いかけ、カリブ海を越え、最後に南米コロンビアへとたどり着く。
 ミサゴが生まれてから一年後も生存している確率はわずか一割。三羽の中からも、目的地に到達することなく力尽きてしまうミサゴが出てきて、野生の厳しさを思い知らされる。  番組では、ミサゴの驚異的な能力を見せるために、水面から数十メートルのところを飛びながら、急降下で水中に突入し、足で魚をつかむ姿や一日に最大500キロも移動していく様子なども紹介している。