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ストーリー

ワイルド・カリビアン~知られざる 生命の楽園~
4 水と熱帯雨林の旅

美しい南国の楽園として知られるカリブ海を形作った大きな自然の力と、そこに住む多種多様な生き物たちの姿を追うシリーズ。最終回となる今回は、パナマからメキシコにかけて2700キロ以上も続く中央アメリカの東海岸と、周辺の島々に注目する。
活気に満ちたパナマ運河と熱帯雨林の意外な関係から始まり、多くの美しい群島やマングローブ林、ラグーン、古代遺跡の残るユカタン半島などへ。生き物たちはその土地独自の進化を遂げたものも数多い。陸ではユーモラスなナマケモノ、人間のように手先を器用に使って何でも食べるオマキザル、ファッションショーのようにカラフルなカエルたち、水の中では美しいクラゲやシャチの他に、水底の真っ暗闇の世界に適応した不思議な生き物たちにも出会う。そして自然の中で伝統的な生活を守り続ける民族の人々も登場する。水とともに生き自然に敬意を払う、クナ・インディアンの生活や、彼ら独特の音楽とダンスは興味深い。

カリブ海と太平洋を結ぶ、長大なパナマ運河を行く船からは、熱帯雨林と動物たちが眺められる。この運河の水量を保つのは、熱帯雨林から流れる水である。 パナマ本土から15キロの美しい群島、ボカス・デル・トロでは、ナマケモノの意外な泳ぎ上手ぶりを発見。驚くほど多彩な色のカエルたちは、生物の進化の興味深いサンプルだ。マングローブ林の下の美しい浅瀬は多くの生き物の養育場となっている。
中米最大の群島サン・ブラスでは、クナ・インディアンと呼ばれる人々に出会う。自然や地球に敬意を払い、見事な素潜りで海の幸を捕り、ココナツを育て、伝統的な服装や文化を継承している。その独特な音楽や踊りも、次の世代に伝統を伝えるものだ。
数百キロに渡る海岸、モスキートコーストのラグーンや、マヤ文明の遺跡が残るユカタン半島の水の洞穴、セノーテの中も探検。光の届かぬ暗闇の中で、美しい鍾乳洞や、目も色素も退化した魚や甲殻類たちに遭遇する。世界第二位の大きさのサンゴ礁や海に空いたブルーホールなどの美しい自然とともに、小魚からシャチやジンベイザメに至る海の食物連鎖や、鳥たちの空中戦など、生きるための厳しい闘いも目の当たりにする。