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ストーリー

古代ローマの至宝~歴史を刻む美しき遺産~ 
2 栄華を極めた帝国時代

古代ローマの芸術を紹介しながら、何世紀にもわたってヨーロッパやアフリカの国々を支配し帝国を築き上げた古代ローマの足跡をたどるシリーズの第2回。
紀元前27年、それまで500年近くも続いていた共和制が崩壊し、ローマは帝政の時代を迎えた。ローマ帝国を支えたのは、軍事力と建築技術である。
しかし、その陰で「芸術」も帝国の発展に重要な役割を果たしていた。芸術が大きく花開き、黄金期を迎えたローマ帝国の足跡をたどる。

第2回は、南フランスに残されたローマ帝国の神殿や、ナポリの北にあるバヤの遺跡、ローマに今も残る凱旋(がいせん)門やパンテオン神殿などを巡り、栄華を極めた帝国時代のローマに迫る。
紀元前27年、アウグストゥスが初代ローマ皇帝の座につき、帝政ローマ時代の幕が開けた。初代皇帝アウグストゥスは、ローマに平和と繁栄をもたらした。この時代、ローマ帝国を支えていたのは軍事力と建築技術であったが、その陰で「芸術」も国の発展に重要な役割を果たしていた。アウグストゥスは、自分の顔を理想的な見た目に修正して肖像画や彫像を作らせ、皇帝を"神格化"させることに成功。巨大なローマ帝国をひとつにまとめるには、皇帝の"神格化"は必要なことだったのだ。その後、ローマには偉大な皇帝たちが次々と君臨し、帝国はますます発展していく。
第5代皇帝ネロは、ただ芸術を推奨していただけのそれまでの皇帝たちとは異なり、自ら演劇の舞台に上がった。そのネロの死後、ローマの文化は黄金期を迎える。絶頂期にあったローマ帝国を引き継ぎ、第14代皇帝の座についたハドリアヌス。平和をこよなく愛したハドリアヌスは、帝国の治安を安定させるために国内を巡り、そのことによってローマの芸術は、一つにまとまっていく。
こうして、ローマ帝国の芸術は、頂点に達したのである。