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ストーリー

「神の肖像」キリスト教美術2000年の旅
第四章:死と復活

ロンドンの美術館ナショナルギャラリーの館長ニール・マクレガーが、西ヨーロッパのキリスト教美術を各地に訪ねるシリーズ。最終回となる第四回は、死後のイエスを描いた作品にスポットをあてる。現代、価値観が多様化し教会に通う信者が少なくなる中で、キリスト教美術はなおも人の心に訴えかける力を持っているのだろうか。ビデオなどを使った斬新な現代キリスト教美術を取り上げながら、人間にとって、現代人にとってキリスト教美術とは何かを探って行く。
はりつけとなって死んだイエスは、墓の中から復活して天へ昇っていったとされている。イエスが次に地上に姿を現すのは、この世の終末の時である。最後の審判の裁判官として現れ人々を裁くというのだ。復活、昇天、再臨というこの一連の出来事を、画家達はどう表現したのだろう。
ホストであるニール・マクレガーがヨーロッパ各地を訪ね、イエスの死後を描いた傑作の数々を紹介する。アントワープ大聖堂を飾るルーベンスの祭壇画、ローマの教会にある最後の審判の巨大なモザイク画、ルターの宗教改革を描いたクラナーハの作品…。シリーズの最後を締めくくるのは、レンブラントが死の直前まで描いていたという、シメオンと幼な子イエスの肖像。それはただ宗教画というだけではなく、人間の死と復活を描いた希望の絵でもあった。優れたキリスト教美術は宗教という枠を超え、現代に生きる我々の心を揺さぶる力を持っている。