アジア神秘紀行

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ストーリー

天空にそびえる華橋の楼閣~中国・開平~




中国南部に位置する広東省・開平は、大河による交通手段が発達したことから多くの華僑を生み出し、別名「華僑の故郷」とも呼ばれています。
この開平を世界的に有名にしているのは、市内のいたるところに残されている「碉楼」と呼ばれる、20世紀初頭に建てられた西洋風の楼閣。のどかな田園風景に西洋風楼閣が佇む奇観は、2007年に「開平望楼群と村落」として世界遺産に登録されました。

中国では〝碉〟という文字は防御機能を持つ建造物に用いられ、「碉楼」は自然災害や外敵から身を守るために造られました。
民族紛争等によって経済状況が悪化した20世紀初頭の開平では、強盗・殺人が横行し、また大河に囲まれた地形により水害が頻発していたため、開平から海外に出稼ぎに出て財をなした華僑たちは、家族を守るために高層で頑強な「碉楼」を造ったのです。
「碉楼」の東洋と西洋が融合した建築様式は、華僑たちが海外で目にした西洋建築の影響を受けて生み出されました。さらに海外で稼いだ財産を惜しげもなくつぎ込んだことで、豪壮で華麗な佇まいとなりました。
番組では最も美しい「碉楼」と言われる瑞石楼を始め、華僑たちが贅を凝らした「碉楼」の独特の建築様式を紹介するとともに、華僑の子孫たちの「碉楼」での暮らしぶりを通して、「碉楼」への想いを伝えます