アジア神秘紀行

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ストーリー

世界遺産に暮らす街~フィリピン・ビガン~




大小700余りもの島々からなるフィリピン。その首都マニラから北におよそ400km。東北部に位置するのが「ビガン」という街です。 16世紀以降のスペインによる統治下で商業、貿易の拠点として栄えました。そのためビガンはスペインの都市の香りを残し、コロニアル風と呼ばれる、ガラスのかわりに「貝」を使った窓が特徴の建築が目を引きます。スペインは植民地化を円滑に行うためカトリック教の浸透を図り、各地に教会を建設しました。今もビガンの街の至る所に「教会」を目にする事ができます。スペイン以外にも中国、ラテンアメリカの影響を受けているといわれています。「情緒溢れる街」として知られ、観光客にも人気を博しています。 かつてはマニラやセブにも同様の街並みが存在しましたが、太平洋戦争時残ったのは「ビガン」だけ。「ビガン」の街並みだけは奇跡的に戦渦を逃れたと言います。1999年には「ユネスコ世界文化遺産」にも認定されました。

今回は16世紀のスペインの街並がもっとも色濃い、「メナ・クリソゴロ通り」を中心に描きます。石畳が特徴のこの通りは、車の通行は禁止。徒歩かカレッサと呼ばれる馬車しか通ることができません。「ビガン」を愛するパン屋を営む一家を通して、この街の素晴らしさを描きます。