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岩谷堂箪笥(いわやどうたんす)

古き良き時代の熟練職人による“ものづくり”にフォーカスを当て、今と和えるライフスタイルを提案する番組第41回目は、「岩谷堂箪笥」の世界へご案内します。素朴でありながらも堅牢な箪笥として、人々の日常を大切に保管してきた「岩谷堂箪笥」。今では、日本の伝統的工芸品として指定を受けています。そんな岩谷堂箪笥の歴史とは。
 今回訪れたのは、岩手県奥州市。この土地では、平安時代から木工技術が発展し、その技術が脈々と受け継がれてきました。そして江戸時代に起こった大飢饉を機に、米に変わる新たな特産として、伝統の木工技術と土地の名産であるケヤキが合わさり「岩谷堂箪笥」が誕生。機械加工が主流になる中、岩谷堂箪笥では今でも伝統的な手法にこだわり続けています。樹齢100年以上のケヤキを慎重に見極め加工をする木部加工、職人の腕の見せ所である寸分たがわぬ組手加工、ケヤキに艶をまとわす拭漆塗(ふきうるしぬり)、そして厚さ1ミリの銅板に描かれる龍など、およそ2ケ月にも渡る作業工程。その全ての作業に、職人たちのこだわりが散りばめられています。職人たちの手先のみならず、足までも使った体全体で行う作業は必見。
 長い歴史の間、生活に静かに寄り添い、人々の日常を大切に保管してきた箪笥。今回は、そんな素朴で堅牢な岩谷堂箪笥で、遊び心溢れるニュークラフツを番組で考案。日々の生活がちょっぴり楽しくなる逸品です。