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紀州へら竿

古き良き時代の熟練職人による手仕事の賜物である工芸品にフォーカスを当て、今と和えるライフスタイルを提案する番組第28回目は、「紀州へら竿」の世界へご案内します。紀州へら竿は、ヘラブナ釣り専用の釣り竿。古くから釣り人の間で憧れの竿として高い評価を得てきた知る人ぞ知る和歌山県の伝統工芸品です。
その歴史は、明治時代に大阪で釣り竿の製作が始まり、昭和初期に橋本市清水出身の「師光」と「源竿師」がその技術を学んで持ち帰ったのが始まりとされています。工程はおよそ130に及ぶとか。現在では釣り竿というとカーボン製が主流の中で、種類の異なる竹を使い分け、丹精込めて作られる紀州へら竿の知られざる工程は、まさに職人技。やはり竹から伝わる手の感覚が違うのだとか。
釣り人以外ではなかなか触れる機会の少ない紀州へら竿。その技術の素晴らしさは他の物にも応用されています。自然の風合いを残したその小物は、驚くほど使い易さにこだわったもの。今回番組が製作したオリジナルアイテムは、職人技の光る極みの逸品。大人になったからこそよく使う、日本人にとって大切な物。触れるたびに手に馴染む心地よさです。