百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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静かな書斎の家「萩原邸」
~建築家 遠藤新が考える 住宅のかたち~

今回は東京都世田谷区三宿に建つ「萩原邸」を訪ねます。萩原邸は大正13年に朝日新聞社に勤務していた萩原庫吉の本邸として建てられました。90年以上経った今も萩原家の住居として使われ、大正時代の建物とは思えないほどモダンなデザインをしています。設計したのはこの番組でもお馴染みの建築家、遠藤新。巨匠フランク・ロイド・ライトの愛弟子として知られる人物です。ライト建築の特徴である「プレイリースタイル」(アメリカの大草原に建つ開放的な住居様式)を学んだ遠藤新は、日本でもその要素を取り入れた住居を多く建てています。その中の一軒が今回拝見する萩原邸です。遠藤新は日本版プレイリースタイルとして、「一文字型」の家屋を基本に据えました。萩原邸にはアレンジを加えて「丁字」型とし、張り出した部分に書斎を設けています。ライト建築同様各部屋の仕切りや扉をできるだけ省略することで、流れるような空間の連続性を実現しました。中でも最も特徴的な部屋が書斎です。家具や照明もトータルで設計した室内には、利便性とデザイン性が最初から計算されています。遠藤が「静かな書斎の家」と名付けたこの家には、彼の理念が盛り込まれていました。

取材先情報

萩原邸

東京都世田谷区三宿(ヴァイオリンスクールAMADE) ※不定期で特別公開・見学会を行っております。  詳しくは「Atelier HAGIWARA」ホームページをご覧下さい。

※上記以外の情報については、公開出来ません。